2023 年 3 月 9 日発行の新聞『被団協』473 号の内容をご紹介します。

「被爆者体験講話」を映像に残す取組み

被災協では、会員の被爆体験講話の動画を初めて制作しました。現在も被爆体験講話を行っている14人については、去年11月から12月にかけ新たに撮影しました。
このほか、体調等で撮影できなかった2名、亡くなられた2名については過去に撮影していた動画を活用し、合わせて18人の被爆体験講話の動画の編集作業を終えました。 
この動画は学校や団体等に活用していただき、また、被爆者がさらに高齢化して語れなくなっても、動画を残すことによって被爆体験と核兵器廃絶・平和への思いを次の世代に引き継いでもらいたいと考えています。

動画は、修学旅行生への被爆体験講話をそのまま収録し、1人あたり約1時間のDVDで貸し出します。
またYouTubeで限定公開します。(いずれも有料)
また1人約4~5分の短い動画も制作し、多くの人に見てもらうためYouTubeにアップする予定です。
(ホームページ上で案内する予定です。)


ウクライナ侵攻から1年
やめろ戦争!つかうな核兵器!ナガサキ集会

■2月24日(金)10:30~11:30 平和祈念像前で開催

主催:核兵器禁止条約の会・長崎

ロシアがウクライナに武力侵攻後1年。戦争は長期化し、多くの市民や兵士の命が失われています。一刻も早い戦争終結を願い、約230名の市民が参加しての集会が小雨の中、行われました。
共同代表の川野浩一さん(長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会)は「今まさに地球人類存亡の危機にある。核も戦争もない平和な世界を作ろう」と訴えました。被災協の語り部でもある増川雅一さん(ICANサポートナガサキ)は11年前にウクライナを訪れたときのことを話し、「子どもたちの笑顔が一刻も早く戻るように」と訴えました。
ICANサポートナガサキより、そのとき撮った子どもたちの笑顔の写真を提供していただき、会場参加者の皆さんで掲げました。Masたかゆきさんと生田まんじさんの歌、長崎のうたごえ協議会の合唱と音楽でも平和を訴え、最後にみんなで戦争終結を願い、「青い空は」を歌いました。


嘉代子(かよこ)桜(ざくら)(二世)植樹祭


2月24日(金)12時過ぎより、「城山小原爆殉難者慰霊会」より長崎被災協に寄贈された嘉代子桜(二世)の植樹が行われました。
桜の木の寿命は約70年といわれ、城山小学校の嘉代子桜も50本のうち現在も残っているのは6本。
残った嘉代子桜から、丈夫な別の種類の桜に接ぎ木され、育てたいわば嘉代子桜・二世の苗木を「城山小原爆殉難者慰霊会」本田魂会長から2本いただき、植樹することが出来ました。

長崎被災協の田中会長は、平和公園を訪れる修学旅行生が見ることが出来るように、道路脇の花壇に植えたので、改めて平和や命の尊さを感じてほしいと話しました

嘉代子桜
爆心地から約500mにあった旧城山国民学校では、原爆によって、学校の児童や教職員、学徒動員された女学生など1500人以上の命が奪われました。
学徒報国隊として動員され校舎にいた当時15歳の林嘉代子さんもその一人でした。
母・津恵さんは娘を偲び, 嘉代子さんが大好きだった桜を学校に贈りました。


日本被団協 二世委員会報告

2月21日(火)午前10時から午後4時まで東京で日本被団協第3回二世委員会が開催され、柿田が出席しました。「2022年度日本被団協二世活動報告案」、「2023年度日本被団協二世・運動方針」について論議しました。
日本被団協のめざす被爆80年に向けた運動、組織作りに向け、どのように二世を位置づけるのか、議案書に盛り込んでほしいと話し合いました。
また二世の健康面での不安について、二世を原爆被害者として被爆者に準じる医療保障を国に求め、国家補償の運動を進めていくことが確認されました。
厚労省への二世の要請は今年度中に実施を計画されていましたが、来年度になりました。要請項目を精査し、日本被団協が2021年に発表した「全国被爆二世実態調査報告書」で、3,417人の二世の様々な病歴や悩みなど書かれた声を厚労省に伝える必要性があります。また、二世の現状を広く知らせる冊子案について話し合いました。
これらの案は日本被団協総会起草委員会で検討され、また二世委員会でもさらに検討し、日本被団協代表理事会、そして6月の日本被団協総会で決定されます。


長崎県知事へ要請

核兵器禁止条約の会・長崎

2月15日(水)15:00に核兵器禁止条約の会・長崎の共同代表5名と事務局2名で大石長崎県知事と面談、「バイデン大統領の長崎訪問」「G7保健大臣会合が長崎で行われるにあたり長崎の被爆者、市民の声を直接聞く時間を設けてほしい」との要請を行いました。
大石知事からは「思いは同じであり、核兵器使用の懸念も高まり、長崎を最後の被爆地にという思いを伝え、バイデン大統領にもぜひ長崎に来ていただきたい。県として皆さんと一緒に核なき世界の実現に向けて努力していきたい。
各国の要人の方々に被爆の実相をお話しする機会があれば、皆さんにもご協力いただきたい。」とのご返答をいただきました。


第40回長崎被災協・被爆二世の会・諫早 の集い

2月10日(金)19:30~21:30/諫早市みのり会館

集いには10名が参加し、百日紅公園清掃の活動などの総括や来年度の活動について話し合われました。
百日紅公園の清掃を行っていることで、慰霊碑に手を合わせる方が目立ってきた、今まではサルスベリの木がわかりにくかったがすぐにわかるようになった。これから花が咲くとより公園らしくなるなどの意見がありました。
また諫早市戦没者追悼式など慰霊祭へ参加された方より、いろいろな方の戦争に対する想いや知らなかったことをお聞きすることができたとの意見が出されました。
諫早市長田にも三角兵舎があったとのことで、身近なところに戦争を感じさせる場所があったのだと思いました。
来年度の活動案では、平和コンサートや平和学習、原爆・戦争遺構などを巡るなど活発な意見が出されました。
総会は、2023年4月8日(土)19:30より みのり会館2F会議室で実施の予定です。        
(被災協二世の会・諫早 事務局長 大宮美喜夫)


「平和の誓い」代表者募集

被爆78周年長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典

自らの被爆体験にもとづく核兵器廃絶や恒久平和実現を世界に向けて発信する長崎での被爆者を募集しています。
●問合せ先
長崎市原爆被爆対策部調査課 または被災協へ


2 月の事務局日誌

7 日(火) 禁止条約の会事務局会議
8 日(水) 新聞発送
日本被団協「安保三文書」学習会(オンライン・田中、横山)
13 日(月) 日本被団協起草委員会(オンライン・田中)
15 日(水) 県知事要請(禁止条約の会/田中、柿田)
17 日(金) 禁止条約の会・長崎事務局会議
21 日(火) 日本被団協二世委員会(柿田)
24 日(金) ウクライナ侵攻から1年 やめろ戦争!つかうな核兵器 ナガサキ集会嘉代子桜苗木植樹
店舗プロジェクト委員会
27 日(月) 日本被団協起草委員会(オンライン・田中)

 

3 月の予定

5 日(日) 長崎原爆青年乙女の会67周年
渡辺千恵子没後30周年
記念の集い
8 日(水) 新聞発送、第5回学習会実行委員会
11 日(土)
~12 日(日)
九州ブロック相談事業講習会(福岡・田中、横山、田中安、川口、深堀、柿田、中川原、佐藤澄、大越、中元)
13 日(月) 日本被団協起草委員会(オンライン・田中)
平和推進協理事会(田中)
16 日(木) 医療と福祉を考える懇談会(オンライン・柿田)
17 日(金) 原爆資料館運営審議会(田中)
18 日(土) 被爆者のあゆみを学ぼう学習会
19 日(日) 被爆二世学習会
23 日(木) 被爆体験講話講師打合せ会議
一人暮らし被爆者訪問(長与・横山、中川原)
24 日(金) 一人暮らし被爆者訪問(五島・横山、中川原)
27 日(月) 日本被団協起草委員会(オンライン・田中)
31 日(金) 三役会、第6回理事会