2011年10月9日発行の新聞『被団協』336号の内容をご紹介します。

 核兵器なくせ、原発NO!
国家補償の「援護法」制定へ
被災協、第3回(拡大)理事会 

 9月12・13日の日本被団協九州ブロック代表者会議、同14日・15日の日本被団協代表理事会を受けて、長崎被災協では,9月20日午後2時から拡大理事会を開き、この秋の取り組みについて協議し、決定しました。まず最初の議題は、この秋、核兵器廃絶と、原爆被害への国家補償の実現を目指すとともに、原発ゼロへむかって、どのような取り組みをすすめるかということでした。
①核兵器廃絶をめざして

この課題については、谷口会長も呼びかけ人の一人になっている「核兵器全面禁止条約の締結を求める署名運動」をさしあたって1人5名の署名を目標にとりくむことになりました。更に、核兵器廃絶をめざすいろんな集会などに参加すること、核実験には厳しく抗議し、「核実験に抗議する市民の会」抗議行動(座り込み)参加することを確認しました。

②原爆被害への国家補償の実現を!
「原爆被害への国家補償ってなんね」と言うことにならないよう、今の法律のどこがいけないのか、と併せて私たちが求める被爆者援護法の内容について徹底を図り、これについても、1人5名の署名を集めることになりました。

③不当な厚生労働省の対応の是正を
厚生労働省は相変わらず不当な応対を続けています。特にひどいのが原爆症認定です。実態を明らかにし、改善を求めることになりました。

④原発ゼロをめざして
 東京では大江健三郎さん、落合恵子さんらが中心となって、「さようなら原発、1000万人アクション」運動が起り、全国に広がっています。
長崎でも谷口会長らが呼びかけ人となって「さようなら原発1000万人アクション・ナガサキ」が結成され、9月19日には松ヶ枝埠頭の広場で集会が開かれ、パレードも行われました。こうしたとりくみにも積極的に参加してゆくことを決めました。

このほか、第2号議案で、新しい法人制度への移行について柿田事務局次長から進捗状況の報告を受け、了承しました。
また、第3号議案では、12月の九州ブロック相談事業について協議し、積極的に参加者召を募ることになりました。このことについての詳細は、この『被団協(長崎版)』と同時に配布するチラシをご覧下さい。

こうして午後4時過ぎ、この日の理事会は予定したすべての議案の検討を終了、散会しました。

 


 さよなら原発・核兵器全面禁止 長崎で新たなとりくみはじまる
 

 核兵器なくせ、原発NOの新たな動きが、長崎でもはじまりました。

さようなら原発1000万人アクション・ナガサキ
9月19日午後1時30分から長崎市松ケ枝埠頭緑地で 「さようなら原発1千万人アクション・ナガサキ」の第1回の集会があり、市民600人が集まりました。
集会では、各団体などからの熱気をこめた発言の後、繁華街を通って長崎市中央公園までのパレードが行われました。

浜の町では国連への署名運動も
同じ9月19日午後4時半からは、長崎市立図書館の会議室で、「核兵器全面禁止のアピール賛同署名運動」の実行委員会結成集会がひらかれ、国連へ提出する署名推進を確認しました。なお、この実行委員会では、早速、9月23日午後5時から1時間、長崎市浜町で同署名運動を展開、途中飛び入りの高校生2名を含めて24名が参加、1時間で293名の署名を集めました。


 10月に全国代表者会議 日本被団協 

 

 日本被団協は、先の総会、代表理事会で決めた核兵器廃絶・国家補償の被爆者壊護法を実現するための決起集会として、10月18日・19日の両日、東京で全国都道府県代表者会を開きます。この会議は、6月の総会会以降の運動の進捗状況を点検し、被団協としてのとりくみのさらに一層の発展をめざすのが目的です。したがつて、これからのとりくみの成否にかかわる大切な会議となります。
また会議の翌日(20日)は、政府や国会議員への要請行動が計画されており、長崎被災協事務局でも、議員会館の国家補償の被爆者援護法への理解を求めての行動を成功させるための準備にとりかかりました。
なお、この代表者会議へ長崎からは、理事の横山、池田、田中の3氏と、山田事務局長、柿田事務局次長が出席する予定です。


 被爆者2世アンケート
切実な健康への不安 325人から回答届く
 

ことし8月の新聞『被団協(長崎版)』とともに、被爆二世の皆さんへ 「アンケート」をお届けしましたところ、9月末現在325通のご回答を寄せていただきました。まだ集計分析を終えていませんが、折角、お寄せ頂いたご回答ですので、ここにその一部を発表させて頂きます。(柿田富美枝)

まず、国や自治体に何を望むかという設問では、「二世の実態調査をしてほしい」「二世健診の内容の充実を」「被爆者と同じような手帳・手当を二世にも」などの項目に多くの方が○をつけておられることが目を引きました。

健康上の不安も
「生まれたときから病気ばかりしていました。気持ちは元気なのですが、50代で甲状腺の病気をして、これからずっと薬を飲み続けなければいけないので、医療費の負担が大変です。」 (60代女性)
「子宮ガン、肺ガンの手術をしました。」 (50代女性)
「被爆2世・3世の健康に影響があるのかないのか、よくわからない為、不安に感じます。」 (40代男性)

被爆体験継承の声…

「被爆者の高齢化で被爆体験を風化させないため、私たち被爆二世が担う役割は大きいと思っています。今の若い世代は原爆投下の日時さえ知らない人が多いので、もっと親の世代は学校の先生方にも伝えていかなければいけないのではと思っています。」(40代女性)
「平和を伝えていくしかない。一人でも多くの若者に原爆の資料を見てほしい。」(40代男性)

新たな決意も…
「原爆は長崎を最期の地にと願ってきたのに、福島原発事故による新たな被曝が起きてしまいました。核兵器廃絶と原発ゼロを目指して、この長崎からともに頑張っていきたい。二世のためにも。」(年齢不詳・女性)

アメリカよ、原爆被害の実態を知れ!
「8月9日の祈念式典では米国の代表の参加もありましたが、今も原爆症で苦しむ被爆者のことを知ってもらいたいと思います。」(40代男性)   


 長崎被災協55年の歩み 
(4)2005年9月~2006年2月

2005年
9月3日
集団訴訟を支援する会街頭宣伝行動
9月4日
映画「アンジェラスの鐘」上映の街頭宣伝
9月11日
衆議院議員選挙投票日。
10月18日
東京で「被爆60周年大集会」(長崎からの参加者26名)
11月 3日
「ナガサキ9条フェスタ」に900人が参加。
11月13日
鹿児島で九州ブロック相談事業講習会(長崎からの参加33名)

12月 3日
集団訴訟を支援する会が街頭宣伝。

12月10日
東京で「戦争被害受忍論」についての研究集会。

12月16日

松浦市で巡回相談会。

2006年
1月13日
長崎県の国民保護計画についての対応を被爆者5団体で協議。
2月 1日
長崎県国民保護計画について被爆者5団体で協議。
2月 5日
長崎県知事選挙投票日。
2月 8日
米イージス艦長崎港へ入港との情報、
被爆者5団体でブッシュ大統領と小泉首相へ抗議文。
2月10日
米イージス鑑ステッセムが長崎港へ入港。
2月21日
長崎県国民保護計画の撤回を求めて被爆者5団体代表が知事と面会。
2月22日
アメリカ・イギリスが核実験を予定との報道に、ブッシュ大統領、ブレア首相へ計画中止の要請書を送付。
2月24日
アメリカ、イギリスがネヴァダで核実験強行




長崎被災協 9月の動き

2日 事務局会議
9日 新聞「被団協」発送作業
12日 九州ブロック代表者会議(谷口、山田、横山、柿田)→13日
14日 日本被団協代表理事会(山田)→15日
16日 事務局会議
19日 長崎市松ケ枝埠頭緑地「さようなら原発1千万人アクション・長崎」

核兵器廃絶アピール賛同署名運動実行委負会(山田)

20日 第3回(拡大)理事会
22日 中国領事館で中華人民共和国建国62周年祝賀会(谷口)
23日 長崎市浜の町で核兵器廃絶アピール署名活動(山田)
24日 原爆症認定集団訴訟全国支援ネット会議(森内・柿田)
26日 海外若手外交官の集いで講演(谷口)
長崎大学工学部で「原発問題をめぐって」の講演会(山田)
27日 いきいきコープ理事協議会(柿田)

 


長崎被災協事務局では、皆さん方からのご投稿をお待ちしています。季節のご感想、最近の政治へのひと言、長崎被災協へのご注文など。200字程度にまとめて下さい。