2015年11月9日発行の新聞『被団協』385号の内容をご紹介します。

アメリカなど棄権・中国は反対
核兵器廃絶決議案を採択
国連総会第一委員会

1月4日の各新聞は、国連総会の第1委員会(軍縮・安保障に取り組む委員会)が、日本時間3日午前、日本が提起した核兵器廃絶決議案を156カ国の賛成で採択したと伝えています。昨年は、米・英・仏などを含む163ヶ国の賛成を得たのでしたが、今年は7ヶ国の減となりました。
その内訳は、昨年まで共同提案国たったアメリカ、イギリスに加え、昨年は賛成したフランスも棄権、中国は反対するなど、核兵器保有国の賛成が得られなかったのです。
日本は被爆70年を機に国際社会で主導的役割りを果たそうとしたものの、こうした日本の狙いが否定されたことを意味すると「朝日新聞」ぱ指摘しています。
日本は1994年以来、核兵器の廃絶を訴え続けてきましたが、そして今年もこれまで同様、核廃絶の時期を示ないことで、米国などの賛同も期待したと言えそうですが、かえって裏目に出たということでしょうか。
日本の外務省が特に衝撃を受けているのば、アメリカの棄権だという指摘も見られましたが、「核なき世界一を提唱するオバマ政権になった2009年以降、毎年、共同提案国に加わってきたアメリカが棄権に回った背景にば、日本の決議案が、核兵器の非人道性をきびしく強調しすぎた事にあるとも言われているそうです。
いずれにしろ、今年156ヵ国の賛同で、日本が提案した核兵器廃絶決議案は成立したのです。
今こそこれを有効に使うためにはどうすればいいかを考え、実践に移す時です。
昨年より7ヵ国減ったといえ、163ヵ国の賛同は、決して小さくはありません。地球上に、新たな息吹をもたらすために頑張りましょう。
(山田拓民)


被災協と二世の交流会

「九州ブロック相談事業講習会の成功をめざして」

1月7日(土)午前10時より正午まで被災協地下講堂で被爆者と二世、合わせて24名が参加し交流会が行われました。田中理事の司会で、谷口会長が「皆で力を合わせて被爆70年の講習会を成功させよう」と挨拶しました。
横山理事は日本被団協被爆者相談所委員会、相談事業講習会の歴史、意義などの説明を行い、成功させようと参加者で意思統一されました。当日の運営の内容について事務局案を各班で論議しました。
それぞれ積極的な意見が出され、各班の意見を二世の代表が発表し、事務局での検討課題も出されました。九州ブロック相談事業講習会準備への良いスタートを切りました。また各テーブルで笑い声があふれ、楽しい充実した交流会となりました。


12月4日(金)午前10時半より
ノーモアヒバクシヤ訴訟 長崎地裁
長崎地裁の1階ロビーに10時15分に集合ください。傍聴支援をお願いします。

 日本被団協・中央相談所委員会・
九州ブロック相談事業講習会・ホテル清風
12月5.6日、ぜひご参加を!

12月5日(土)14時~17時 講演

●「核兵器の禁止と廃絶へ:世界の動きと日本の課題」
長崎大学RECNA核兵器廃絶研究センター准教授 中村桂子氏

●「日本被団協の運動について」
日本被団協事務局長 田中煕巳氏

●「被爆者の相談活動」日本被団協中央相談所委員会
委員 伊藤直子氏

12月6日(日)9時~12時 講演

●講演「認知症になっても私らしい生き方逝き方」
出口病院師長 井口三恵子氏

参加される方は11月月20日までにお振込ください振込用紙を郵送しますので,急ぎお電話ください。

●宿泊、懇親会込  :15,000円
●懇親会、資料代込 :8,000円
●講習会のみ(資料代):1,000円

講習会のみの参加の方も資料の準備の都合がありますので11月月20日までにお電話ください。


日本被団協全国代表者会議
10月18日、東京で開催された代表者会議で、長崎の活動として「8月1日の『被爆70年親子で考える被爆者からのメッセージー継承、警鐘』の取り組み」を報告しました。
被災協と二世の会の初めて共催で3月から地元学童クラブと被爆体験を一緒に聞き、高校生1万人署名メンバーやNPT代表の長崎大生にも参加してもらい、平和について共に考えてきたことを話しました。積み重ねてきた長崎の活動がよくわかったと評価されました。
翌19日は厚生労働省より室長らが出席し、山田事務局長は原爆症認定申請で却下通知書に却下理由を明確に書くべきである、被爆者にとって納得できるものではないと批判しました。柿田事務局次長は二世が全国で何人いるのかわからない、健康面不安を抱える人もいる、国の責任で実態調査をと訴えました。

被爆二世健康調査にご協力を

今回、被団協新聞に同封しています「被爆二:t!健康調査」を子どもさんやお知り合いの二世へお渡しください。
広島県被団協と広島の二世の会が広島大学の鎌田七男・名誉教授の監修のもと作成したものです。調査には多くの二世の参加が必要です。
用紙が足りない場合はコピーしていただくか、またはお送りしますので被災協へお電話ください。被爆二世の健康面での要求として活用します。 11月末までに返送ください。


読書のコーナー
半田 滋
日本は戦争するのか (岩波新書)

今、盛んに言われているテーマです。尤もこの本は去年の5月に発行されたものでまだ今ほど戦争の匂いがしていなかったと思いますが、1ヵ月後には3回目が印刷発行された実績を持っています。
著者は1955年生まれの生れのジャーナリスト長年、日本の防衛問題に取り組んできた方です
頁を開くと、冒頭に飛び込んできたのが、「日本は戦争をするのだろうか」の言葉、そして続いて安倍晋三政権が続けば続くほど、その可能性ば高まるといわざるをえない。それは「憲法九条」を空文化するごとにより、自衛隊が国内外で武力行使する道筋がつけられるからである」
そして、著者はこう言っています。「戦後レジームからの脱却」によって現れるのは、「新しい、みずみずしい日本」でばない。「T古くて、二度と戻りたくない戦前の日本」なのである、と、敗戦前を知らない方にはわかりにくいかもしれませんが、安倍首相の言動を見てると、「憲法を解釈できるのは内閣総理大臣である私だ」と言っているような気になります。この本にも実例がこう示されています。安倍首相の答弁にこんなのがあったそうです。「先程来、法制局の答弁を求めていますが、最高の責任者は私です」
こんな人を相手に仕事をしている人も大変でしょうが国民はもっと大変です。。


9月の活動報告

5日 理事会
8日 新聞発送作業
9日 新聞発送作業
10日 市民平和行進部会(谷口)
17日 被団協・被爆70年集会(山田、横山、森内、柿田)
18日 全国代表者会議(山田、横山、森内、柿田)
19日 中央行動(山田、横山、森内、柿田)
20日 市長にベルギー遊説報告(横山)
被団協・二世委員会(柿田)
24日 市民平和行進(二世と合わせ15名)
医療と福祉を考える長崎懇談会総会(柿田)
26日 埼玉県被団協代表団11名来訪
(谷口、山田、田中)
29日 東京判決集会(横山、森内、柿田)
30日 国連軍縮週間街宣16時~17時浜クロス前・原水協と共同行動