2021年1月9日発行の新聞『被団協』447号の内容をご紹介します。

新年あけましておめでとうございます

皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
昨年はコロナの影響の中でしたが、被爆証言集の75周年記念誌を発行することができました。
被爆者の長年の願いである核兵器禁止条約がいよいよ1月22日に発効し、核兵器は国際法で違法となります。
唯一の戦争被爆国である日本政府が核兵器禁止条約に批准するよう求めていきましょう。
核兵器廃絶と原爆の被害への国の償い実現のため、お互いに健康に気を付けながら、引き続き頑張りましょう。
核なき世界へ、優しい幸せな年になりますように。

(一財)長崎原爆被災者協議会 会長 田中重光


12 月 8 日 不戦のつどい

太平洋戦争から 79 年を迎えた 12 月 8 日、爆心地公園そばの核廃絶人類不戦の碑前に、被爆者や被爆二世、高校生など 40 名が参加し「不戦のつどい」が被災協や長崎の証言の会などの共催で開催されました。
はじめに日本国憲法の前文が読み上げられました。
発言に立った被爆者たちはそれぞれの原爆、戦争体験を語り、憲法と平和の大切さを強く訴えました。


≪核兵器禁止条約発効記念≫
全国同時イベント(東京、広島、長崎)
「核なき世界へスタート!」

「ヒバクシャ国際署名をすすめる長崎県民の会」主催、長崎市共催で核兵器禁止条約発効記念のつどいを下記のとおり開催します。

と き 1 月 23 日(土)15 時~16 時半

ところ 長崎原爆資料館ホール

内 容
●田中重光、朝長万左男・共同代表と長崎大学ユース学生、高校生 1 万人署名のメンバーが禁止条約、核兵器廃絶へ向けて語り合います。
●中村法道・長崎県知事 挨拶(未定)
●髙田明氏(ジャパネットたかた創始者)と田上富久・長崎市長が「いかそう核兵器禁止条約」のテーマで対談を行います。
コーディネーターは長崎大学 RECNA の中村桂子准教授です。

ただしコロナ感染防止のため無観客でオンライン配信となります。
*会場への入場はできません。


「核兵器禁止条約発効を祝うつどい」

1 月22日(金)午前 10時半より 11時半、平和祈念像前で「核兵器禁止条約発効を祝うつどい」を開催します。
お互いに距離を取り、マスク、手指消毒等のコロナ対策を行い集まりましょう。
(状況によっては中止、延期等の変更もあります。)


中村知事へ表敬訪問

12月24日、長崎県庁で中村法道知事に「『ヒバクシャ国際署名』をすすめる長崎県民の会」の田中重光、朝長万左男、両共同代表と柿田富美枝事務局長は署名協力のお礼の表敬訪問を行いました。
中村知事は「本当に 50 万筆、よく集まりましたね。これまでの皆様の取り組みに敬意を表します。」と述べられました。
1 月 23 日の核兵器禁止条約発効記念行事「核なき世界へスタート!」つどいについてもお知らせしました。

(左から朝長氏、田中氏) (右側 中村知事)


恵みの丘原爆ホーム慰問

毎年クリスマスの時期に訪問している恵の丘原爆ホームへ 12 月 18 日に横山副会長と中元事務局員とでお伺いしました。
入居されている被爆者の方に手洗い用液体石鹸などをお届けいたしました。
コロナ禍の中、懇談は十分に出来ませんでしたが、来年はマスク越しでなく深く交流できることを願い、ホームを後にしました。
設立から 50 年を迎えた恵の丘原爆ホーム、これからも笑顔の絶えない穏やかな平和な日々が続くことを願います。


ヒバクシャ訴訟 福岡高裁判決

長崎で被爆した 2 名、皮膚がんの男性と慢性肝炎の女性が原爆症として認めるよう訴えた裁判で12 月 24 日、福岡高裁はこれを認めない判決を出し、原告側は敗訴しました。
長崎原爆症認定訴訟弁護団は全国弁護団、日本被団協とともに声明を出し、「新しい審査の方針の誤りを認め、これを変更して全原告を救済すること。被爆者が裁判をする必要がないように被爆者援護法と原爆症認定の在り方を根本的に改め、被爆者の命があるうちに問題を解決すること」などを国に要求しました。
原告の女性は不服として控訴し、最高裁で審理されます。
福岡県被団協、福岡県原水協、市民の方々には毎回福岡高裁で裁判を傍聴し、支援していただきました。


二世健診、まだ間に合います!

令和 2 年度二世健診は 2 月 12 日(金)までの申し込みで 2 月 27 日(土)まで受診できます。
長崎県内在住の二世は長崎市役所のホームページから申し込むことができます。
令和 3 年度から二世健診の受診者に「被爆二世健康記録簿」が発行されます。
医療費の保障などありませんが、被爆二世の健康管理に向けた第一歩で、これまで被団協が厚労省に要請してきた成果です。
より良い健診にするためにもより多くの二世の受診をお願いします。


12月の事務局日誌

1日(火) ノーモアヒバクシャ訴訟弁護団会議
3日(木) 「核禁条約発効のつどい」第 2 回打合せ
6日(日) 「被災協・被爆二世の会・長崎」浦上川・花植え活動
7日(月) 「被爆体験を語り継ぐ会」講師打ち合わせ会
8日(火) 不戦のつどい
9日(水) 新聞発送
10日(木) 第 57 回国際署名事務局会議
18日(金) 恵みの丘原爆ホーム慰問
24日(木) ノーモアヒバクシャ訴訟・福岡高裁判決、中村法道知事へ国際署名県民の会表敬訪問
25日(金) 第 58 回国際署名事務局会議
28日(月) 仕事納め

 

1月の活動予定(コロナの状況で変更あり)

5日(火) 仕事始め
7日(木) 被爆者 5 団体会議
8日(金) 新聞発送
12日(火) 第 59 回国際署名事務局会議
22日(金) 核兵器禁止条約発効を祝うつどい
平和祈念像前午前 10 時半
23日(土) 核兵器禁止条約発効記念行事「核なき世界へスタート!」オンライン

 
アップダウン、演劇会の延期
「被災協・被爆二世の会・長崎」では被爆二世を題材にしたアップダウン(吉本興業)の二人による新作演劇の上演を 1 月 30 日(土)に予定していましたが、コロナの感染防止のため、今回は延期することとなりました。
日を改めてご案内します。