2021年9月9日発行の新聞『被団協』455号の内容をご紹介します。

長崎市平和祈念式典

8 月 9 日、被爆 76 周年長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典で、長崎市の田上市長は亡くなったカトリック修道士の被爆者の言葉を引用し、核兵器廃絶を訴えました。
核兵器禁止条約に署名・批准していない日本政府に対し、2022 年 1 月ウイーンで開催される第 1 回締約国会議へ日本政府がオブザーバーとして参加するよう求めました。
「この生まれたての条約を世界の共通ルールに育てることが重要」であると述べました。


中心碑前での献花式

8 月 9 日午前 9 時、爆心地公園の中心碑前で「被災協・二世の会・長崎」は被災協の田中重光会長や二世ら 8 名で献花式を行ないました。
二世の会の山崎和幸会長が挨拶し、亡くなられた被爆者への慰霊と核兵器廃絶を誓い、全員で黙とうをささげました。


諫早被災協慰霊祭

8 月 9 日午前 11 時より諫早市百日紅公園の原爆犠牲者慰霊の碑の前で主催者代表の諫早被災協・小松タヅヱ会長が、これからも慰霊碑を守り続けると挨拶しました。
諫早市の大久保潔重市長、林田直記市議会議長、平田勝政鎮西学院学長補佐、長崎被災協の中川原芳紀理事が挨拶しました。
慰霊碑は被爆 75 周年の昨年 8 月 8 日に諫早被災協、二世の会・諫早が建立し、二度目の慰霊祭となりました。


「被団協新聞」購読料ご入金のお願い

今回、ご入金対象の方(最終購読月が 4 月~9 月の方)へは振込用紙と請求書を同封しておりますので、納入をよろしくお願いいたします。


長崎被災協緊急支援募金へのご協力、ありがとうございます

皆様のご支援により 8 月 31 日現在9,242,400 円の緊急支援募金が寄せられています。
職場や団体、個人の方々でカンパを集めてくださったり、お付き合いのある団体からいただいたり、全く初めての団体や個人の方々からも寄せられています。
匿名の方もおられます。
皆さまお一人お一人の「長崎被災協、頑張れ」のお気持ちに応えていかねばと、私ども決意を新たにしております。
まことにありがとうございます。
ご支援を引き続き、よろしくお願いいたします。


9 月 4 日に「被爆者からあなたに今つたえたいこと」の学習会を予定しておりましたが、コロナ感染防止のため延期となりました。
日を改めて開催しますので、またご案内します。

政府要請

8 月 9 日、平和祈念式典のあと、菅総理、田村厚労大臣へ被爆者 5 団体の代表が要請を行いました。
被災協からは田中会長が出席しました。
核兵器禁止条約が発効し、唯一の戦争被爆国である日本政府に批准をと訴え、長崎の「被爆体験者」を被爆者として認め、一日も早く救済するよう求めましたが、菅総理は「被爆体験者は係争中のため経緯を見守る」と述べるにとどまりました。

「黒い雨」長崎の被爆体験者を被爆者として認め、救済するよう求める署名
長崎県保険医協会が署名用紙を作成されました。
今回のニュースに 1 枚同封していますので、ぜひご家族や周りの方にも署名を勧めてください。
署名用紙は「〒852-8115 長崎市岡町8-20長崎被災協」あてへお送りください。
9 月 30 日〆切ですので、お急ぎください。

アップダウン原爆劇

「被災協・二世の会・長崎」では、8 月 11日、被災協地下講堂にて、吉本興業の漫才師「アップダウン」の二人による「原爆劇」を上演しました。
大雨の中でしたが、昼夜合わせて130 人が観劇しました。
最初に「二世の会・長崎」の山崎和幸会長が今回の原爆劇ができるまでの経緯を述べ、アップダウンの二人はテンポの良い軽妙な漫才のあと、「世界の片隅で」の戦争の話、丸木夫妻の「原爆の図」の朗読へとつなぎ、長崎の原爆を題材に演じました。
被災協で語り部をされていた故深堀悟さんの被爆体験、永井隆博士のエピソードは感動的で、たいへん好評でした。
アップダウンは「重い原爆の話を自分たちが演じて良いのか」と真剣に悩みながら、被爆者、二世に話を聞き、練り上げた内容でした。
アップダウンと二世の会では、さらに内容を考え、若い人たち、子どもたちへの継承活動として、学校などでの上演を計画しています。


オンライン講話はじめます

長崎被災協では、新型コロナの感染拡大等で修学旅行での講話の取消・延期が相次いでおり、9 月に予定しておりました 40 件余りの講話のほとんどが10 月以降に延期または取消となりました。
そのような中、9 月に実施予定でした大阪府の中学校より、オンラインで講話が出来ないかとの相談があり、9 月 3 日、長崎市出島町のスタジオ・ワン・ナガサキで相手先の中学校とスタジオをインターネットでつなぎ、打ち合わせを行いました。
今回初めてのオンライン講話を行う被爆体験を語り継ぐ会の講師は森内實さん。
画面を通してのお互いの姿や声は、思ったよりきれいな音声・映像で確認することが出来、森内さんも自分の思いをしっかり伝えていきたいと話されていました。
本番は 9 月 10 日、生徒さん 134 名を前に被災協初のオンライン講話が実施されます。
これから、オンラインでの講話希望の学校に対応していきます。


8月の事務局日誌

1日 国際平和シンポジウム(オンライン)
2日 原水禁世界大会国際大会( 〃 )
5日 第 12 回事務局会議
6日 広島平和記念式典、平和行進終結集会(田中)
7日 ピースアクション(城臺)、自治労連平和の集い(横山)
8日 虹のひろば(オンライン・田中)
9日 長崎市祈念式典(田中、佐藤、山口、石田)、
原爆死没者名簿奉安(橋)、二世の会・長崎献花式、
被爆者 5 団体政府要請(田中、中元)、
諫早慰霊祭(諫早被災協、二世の会・諫早、中川原)、
原水禁世界大会(オンライン・横山、田中や)
10日 新聞発送
11日 アップダウン原爆劇
26日 医療と福祉を考える長崎懇談会(オンライン・柿田)

 

9月の予定

3日 オンライン講話打ち合わせ(森内、中元)
5日 長崎市アジア学生平和事業発表会(田中)
8日 日本被団協代表理事会・オンライン(田中、横山)
9日 新聞発送
16日 第 13 回事務局会議