2022 年 7 月 9 日発行の新聞『被団協』465 号の内容をご紹介します。

日本被団協総会開催

6 月 8 日(水)、9 日(木)、東京お茶の水で日本被団協総会が開催され、長崎被災協から田中重光会長、横山照子副会長、溝浦勝理事、柿田富美枝事務局長が出席しました。
活動報告、活動方針、決算、予算が審議され、新役員体制が選出され、長崎から引き続き、田中会長が日本被団協代表委員、横山副会長が日本被団協代表理事に選出されました。
9 日の総会終了後、「ヒバクシャ9条の会」が開催され、「核保有の議論」「軍事費をGDP比2%に」などという危険な動きの今だからこそ、会に参加した被爆者、被爆二世、若者たちはロシアとウクライナの戦争をどうしたら止められるのだろうか、そして平和への思い、9条の大切さ、被爆の実相をもっと知らせることなど意見が寄せられました。

10 日(金)議員会館国際会議室で厚労省交渉が行われました。
田中重光代表委員より要請書を手渡した後、援護室長に「全国被爆二世実態調査報告書」を厚労大臣に目を通してもらうよう二世委員の柿田事務局長が手渡しました。
黒い雨訴訟では厚労省は広島高裁判決に従わず、原告 84 名以外の黒い雨被害者を「被爆者としては健康管理手当に該当する 11 疾病のある人のみである」ことに田中会長は「厚労省は間違っている。判決に従うべきだ。」と追及しました。
また家族手当の件、被爆二世健診などについて意見が出されましたが、厚労省側は淡々と見解を述べるのみでした。
その後、長崎から参加の 4 名は長崎選出の衆議院議員 4 名に要請に議員会館に出かけました。

西岡秀子議員、加藤竜祥議員、谷川弥一議員はそれぞれ不在のため、秘書の方に要請書を預け要請しました。
「長崎の被爆体験者は政治的決着で解決してほしい。」「核兵器禁止条約には批准してほしい。」などと訴えました。
なお、北村誠吾事務所は留守だったため、訪問できませんでした。

(事務局長 柿田富美枝)


故山口仙二さん 長崎市栄誉市民に

長崎被災協の元会長で 2013 年に亡くなられた故山口仙二さんへ長崎市から「栄誉市民」の称号が贈られることになりました。
山口仙二さんは 1956 年 6 月の長崎被災協の結成の呼びかけ人でもあり、1986 年から 12 年間被災協会長として被爆者運動をけん引されてきました。
長崎市栄誉市民は、公共の福祉の増進又は産業、経済若しくは文化の発展その他について、その功績が特に顕著であり、市民の敬愛の的として仰がれるかた、または都市の親善に寄与し、その功績が顕著であるかたに送られる称号で山口仙二さんが 13 人目となります。
今まで長崎被災協の前会長の故谷口稜曄氏やシンガーソングライターのさだまさし氏などに贈られています。


オンラインでつなぐ ウィーンに広島・長崎の思いを発信

6 月 21 ~ 23 日にウィーンで開催された核兵器禁止条約第 1 回締約国会議。
関連イベントとして 6 月 19 日(日)、オンラインでウィーンとオーストラリア、広島、長崎をつなぐプログラムがICANのフォーラムとして行われました。
長崎会場は被災協二階会議室となり、核兵器禁止条約の会・長崎の事務局を中心に被爆者など 40 名が集まりました。
被爆体験者の岩永千代子さんの証言や谷口稜曄さんのラストメッセージの動画、共同代表の川野浩一さん、本田魂さんからのメッセージを発信いたしました。


被災協 第 74 回評議員会開催

6 月 30 日(木) 13 時半より、被災協地下講堂にて評議員、理事、事務局 30 名の出席で第 74 回定例評議員会が開催されました。
今年 2 月にロシアによるウクライナ武力侵攻はプーチン大統領による核兵器による威嚇や日本の一部政治家による核共有議論など、今まで積み上げてきた平和を願う取り組みを壊しかねない動きとなりました。
他の被爆者団体と共に 3 月 6 日に武力侵攻への抗議集会を開催するなど戦争と核兵器はあってはならないものと訴えました。
財政問題として被爆者の店のテナント問題やスタートした賛助会員制度、約 1000 万円を超えた皆さんからの支援募金、被爆者訪問活動などが報告されました。
今年度の活動は核兵器禁止条約へ日本政府への批准を求める活動や、被爆二世の会と協力しての被爆者運動継承、財政問題の解決、長崎の「被爆体験者」の支援、生活相談活動にさらに力を注ぐこと、被爆 80 周年と被災協結成 70 周年に向けて企画プロジェクトを被爆二世・三世や若い世代の方々と共に行っていくことなどを決めました。


第 38 回被爆二世の会・諫早の集い

6 月 24 日(金)19 :30 より、みのり会館 2 Fに 6 名が集まり、長田小学校での平和学習、諫早市原爆犠牲者慰霊祭の開催日などについて話し合われました。
また、6 月 3 日の予定が延期となっていた百日紅(さるすべり)公園清掃活動を 7 月 3 日に実施すること、被災協 66 周年記念のつどいへの参加などを話し合いました。


被団協新聞連載「おり鶴さん」今夏刊行となります

17 歳のとき長崎で被爆された西山すすむさんが平和や核廃絶への思いと若者への期待、日々のくらしで感じたことなどを描いた 4 コママンガ「おり鶴さん」。
1979 年から 2021 年まで被団協新聞に連載され、楽しみにされていた方も多かったと思います。
被爆者に優しく寄り添い、励まし続けた「おり鶴さん」は単行本として今年の夏に刊行予定です。
時代背景の解説やコラムを交え、500 回の連載の中から選んだ作品を一冊の本としています。
販売価格は 1650 円(税込)を予定しており、被災協事務所でもお買い求めいただける予定です。
今しばらくお待ちください。


浦上川の花植え作業 被災協と被爆二世の会・長崎

7 月 17 日(日) 9 : 00 ~ 11 : 00 に、浦上川の花壇の草取りのあと、マリーゴールド、ガザニアなどの花の苗を植えます。
浦上川で亡くなられた方々の慰霊のため 8 月 9 日に向けて色とりどりの花で綺麗にするため、ぜひご参加をお願いいたします。
帽子、タオルは各自でご持参願います。(軍手、スコップ、お茶は用意します。)


6 月の事務局日誌

5 日(日) 被爆二世の会・長崎 理事会
7 日(火) 日本被団協代表理事会(田中、横山)
新聞発送作業
8 日(水) 日本被団協定期総会(田中、横山、溝浦、柿田) 6/9 まで
10 日(金) 日本被団協中央行動(田中、横山、溝浦、柿田)
11 日(土) 平和宣言文起草委員会(田中、佐藤)
国際青年交流審査会(田中)
15 日(水) 会計監査(城臺)
17 日(金) 被災協 66 周年実行委員会
19 日(日) 締約国会議関連フォーラム
27 日(月) 評議員 故堀場和子氏弔問(横山、柿田、中川原)
28 日(火) 政府要請打合せ(田中、中元)
29 日(水) 原対協評議会(田中)
30 日(木) 三役会議、第 5 回理事会、第 74 回評議員会

 

7 月の予定

1 日(金) 核兵器禁止条約の会・長崎事務局会議
6 日(水) 日本被団協代表理事会(田中、横山)
7 日(木) 核兵器禁止条約採択 5 周年のつどい
被災協 66 周年実行委員会
8 日(金) 新聞発送作業
9 日(土) 平和宣言文起草委員会(田中、佐藤)
10 日(日) 理事会
12 日(火) 安保法制打合せ(田中、城臺)
14 日(木) 安保法制訴訟(田中、横山、柿田、中川原、城臺)
17 日(日) 浦上川花壇花植付
19 日(火) 故山口仙二氏栄誉市民授賞式
23 日(土) 被災協結成 66 周年記念のつどい
27 日(水) 被爆体験語り継ぐ会打合せ会議