2024 年 12 月 9 日発行の新聞『被団協』494 号の内容をご紹介します。

訃報 小峰秀孝氏逝去

長崎被災協副会長・長崎原爆青年乙女の会会長

2024年11月24日、小峰秀孝氏が長崎市内の病院で病気のため亡くなりました。83歳でした。
小峰さんは4歳の時に自宅近く(長崎市西郷狩俣=現在の錦町~爆心地から1.5㎞)で被爆、手足などに大やけどを負い、右足首は曲がらないままとなり、小学生の時は壮絶ないじめを受けました。理容師となり開業、3人の子どもさんを育て上げました。
小峰さんは2016年から被災協の理事、2019年6月からは副会長として長崎被災協を支え、また被爆体験の語り部として修学旅行で長崎を訪れる生徒さんたちに体験を語ってきました。

 

4歳8か月で被爆して、もの心ついてから、私の人生は《ただ被爆者としての人生》だった。本当につらい時は歯を食いしばって、自分の力で乗り越えるしかなかった。
私には「同情」「憐れみ」「かわいそう」などの言葉はいらない。一人でも多くの人びとに読んでもらって、私みたいな「原爆による被爆者」をこの地球から絶対に生んではいけないことをわかってもらいたいと願うだけだ。
世界から一発も核兵器が無くなって、初めて真の平和だと思う。この美しい地球を未来に残してやることも、今生きている私たちの務めではないだろうか。
そのためのネットワークがますます広がっていくことを心から願う。

小峰秀孝著 「じいちゃん その足どんげんしたと ある被爆者の戦後史」より

 

小峰さんは、病気と闘いながら今年6月まで修学旅行生に講話を行っていました。

修学旅行での先生からの感想より(2024年)…「当たり前の幸せ」を大切に、それが続くように君たち世代が背負っていってほしいというメッセージは子どもたちに伝わったと思います。
大変お世話になりました。

2021年 修学旅行生に講話を行う小峰さん

2023年5月3日 長崎原爆青年乙女の会 記念碑のつどい にて


受賞報告 歴代役員さんのお墓へお参り

理事会では、ノーベル平和賞受賞の報告にお墓参りを行いました。

11/15(金)葉山利行 第6代会長

11/16(土)山口仙二 第5代会長

10/13(日)谷口稜曄 第7代会長

10月12日(土)には渡辺千恵子さんのお墓へ。
11月19日(火)には山田拓民前事務局長のご自宅へお参り、20日(水)には小佐々八郎第2・4代会長と杉本亀吉初代会長のお墓へお参り。
受賞の報告を行いました。


ICANのティムライトさん、川崎哲さん 長崎被災協訪問 (11月11日(月))


2017年にノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)オーストラリア在住のティム・ライトさん(写真中央)とICANの川崎哲・国際運営委員(写真左)と共に長崎被災協を訪問、「これからも二つの受賞団体で力を合わせていきたい」と受賞のお祝いの言葉をいただきました。


伊藤千尋(ちひろ)講演会 

長崎から世界に9条を広めよう~憎しみの連鎖を断つために~ 

11月3日(日)13:30~15:30 被災協地下講堂 80名参加 


長崎被災協では被爆80年に向け、長崎市内に「憲法九条の碑」を設置する計画を進めており9条の碑建立への理解を広めていただこうと、国際ジャーナリスト伊藤千尋さんを招いて講演会を行いました。
「やられたらやり返す」という考えがほかの国では多いということ、戦争を起こさないという日本人の考えは9条の考えが根幹に根付いていること。
9条を発案した幣原喜重郎首相の考え、軍拡競争で破綻した旧ソ連と日本が軍事費増大を進めると同じ道を歩むのではないか。
そして憲法9条は一つの国だけでなく、国を超えて人類を守る考えであることなど、憲法9条のすばらしさを改めて考えさせられる講演会となりました。
当日は9条の碑の模型(右画像)も会場で公開されました。


(模型は現在、被災協地下廊下にあります)

9条の碑建立委員会では、毎月3日に定期街頭募金を行います。
募金を広く呼びかけ、被爆80年の2025年に「9条の碑」を建立いたします。皆様のご協力をお願いします。

▲12月3日(火)長崎市鉄橋で街頭募金と街頭宣伝を実施しました。


第2回被爆二世の会・長崎、諫早交流会 

11月3日(日)10:00~12:00長崎被災協 二階会議室

被爆二世が長崎・諫早の活動の反省点、課題をそれぞれが出し合い共有することで、課題を乗り越えるための知恵を生み出せる機会となり、両会の将来のあり方について多角的に考えていく場としていくため14名の二世が交流会を行いました。
会員数や活動に参加する会員の拡大、他県の方との交流で学んだこと、国内外での被爆二世の講話実施など、様々な悩みや意見を出し合いました。


被爆二世の会・長崎 インカニャンコンサート 

11月30日(土)13時半より「インカニャン」平和コンサートが長崎被災協・被爆二世の会・長崎の主催で被災協地下講堂で開催され、参加した約100名がペルーのフォルクローレの演奏、歌を楽しみました。


11月の事務局

3 日(日) 伊藤千尋講演会(被災協講堂)・三役会議
二世の会・長崎、諫早 交流会
6 日(水) 被団協代表理事会 オンライン(田中、横山)
9 日(土) 参政党議との懇談(田中、溝浦)
医療と福祉を考える長崎懇談会 総会(柿田)
11 日(月) ICANティム・ライト氏、川崎哲氏来訪(田中、横山、柿田)
12 日(火) 核兵器禁止条約の会・長崎 事務局会議
13 日(水) 世界広報プロジェクト会議
15 日(金) 葉山利行氏(第6代会長)墓参(横山、溝浦、柿田、畠山)
16 日(土) 浦上川緑地帯花植え
山口仙二氏墓参(田中、横山、溝浦、中川原、畠山、柿田)
18 日(月) 長崎原爆資料館審議会(田中)
19 日(火) 山田拓民氏(前事務局長)お参り(田中、横山、佐藤、畠山、柿田)
20 日(水) 大村市長表敬訪問(綿谷、橋、六田、大宮、森田、中川原)
小佐々八郎氏(第2・4代会長)墓参(横山、畠山、柿田) 杉本亀吉氏(初代会長)墓参(横山、溝浦,畠山、柿田)
22 日(金) 記念誌編集委員会
地球市民フェス前夜祭(田中、横山)
23 日(土)~
24 日(日)
地球市民フェス2024 トークショー(田中、横山)
25 日(月) 記念事業プロジェクト会議
26 日(火) 長崎新聞文化章贈呈式(田中会長受賞)
(田中、横山、柿田、大越)
29 日(金) 長崎被災協 第3回理事会 
これからの被災協プロジェクト会議
30 日(土) 被爆二世の会・長崎 インカニャンコンサート

 

12月の予定

2 日(月) 授賞式持参パンフレット作業日
4 日(水) ノーベル平和賞受賞式参加者壮行会
8 日(日) 不戦の集い
7 日(土)~
13 日(金)
ノーベル平和賞受賞式(10日 田中、横山)
10 日(火) 授賞式パブリックビューイング(長崎市役所)
13 日(金) 帰国記者会見(田中、横山)
17 日(火) ララコープ訪問(田中、柿田)
18 日(水) 記念誌編集委員会 原爆青年乙女の会打合せ
19 日(木) 恵の丘原爆ホーム訪問(田中、横山、中元)
27 日(金) 大掃除
28 日(土)~
1月5日(日)
年末年始休み