2024 年 2 月 9 日発行の新聞『被団協』484 号の内容をご紹介します。

核兵器禁止条約 発効3周年のつどい

~核兵器をなくしたい人は集まってください!開催

■1月22日(月)10:30~11:30被災協講堂で開催

主催:核兵器禁止条約の会・長崎
2021年1月22日に核兵器禁止条約が発効し、3周年を迎えたこの日、約120名の市民が参加。核兵器禁止条約への熱い思いを伝えあいました。
共同代表の長崎被災協・田中会長は「混沌とした中だが世界の人々は核兵器をなくせというのが共通の目的と思う。核兵器禁止条約は世界の人々の希望の光です。」と被爆者の思いを訴えました。
去年11月に開かれた核兵器禁止条約第2回締約国会議に参加者の共同代表の手帳友の会の朝長会長と県原水協佐藤事務局長からの報告があり、朝長会長は「核抑止論への批判を述べる国が多かった一方で、核保有国を議論に巻き込む方法の案があまり出なかった。」と話しました。


故山口仙二さん1982年国連演説 直筆原稿発見!

長崎被災協の資料を調査・整理を行っている長崎総合科学大学・木永客員研究員中心のグループが、被災協の山口仙二元会長の資料の中から、1982年アメリカ・ニューヨークの国連本部で開催された国連軍縮特別総会で、被爆者として初めて核兵器廃絶を訴えた演説の原稿を発見しました。
原稿は山口元会長の直筆で書かれており、封筒の中に入っていました。
被爆者運動の先頭に立ち続けた山口元会長の「ノー‣モア・ヒロシマ、ノー・モア・ナガサキ、ノー・モア・ウォー、ノー・モア・ヒバクシャ」の演説は世界中の人々の心を動かしました。


被爆80年にむけて

1.世界にむけて~被爆者の動画を発信

長崎原爆被災者協議会では、被爆80年までに被爆者80人のメッセージを撮影、英語の字幕をつけ短めの動画をつくり、インターネット(youtube)で公開していく計画です。すでに撮影・編集を開始しており、大学生グループMICHISHIRUBE(みちしるべ)の協力を得ながら進めていきます。英語字幕は元高校生平和大使でアメリカ留学中の学生さんの協力でと若い世代を中心に進めていくことになりました。


最初に完成した 松谷英子さんの動画です

2.被災協のこれから

これから先も運動を継続していくため、被爆者、被爆二世、三世、市民が手をつなぎ、被災協の運動を引き継いでいく道を模索します。

3.記念誌作成や憲法9条の碑建立を計画

平和公園内に9条の碑を建立し、80年のつどい、記念誌などの作成を検討していきます。


イスラエルの劇団が被災協訪問

イスラエルの劇団のダーシャ・シャミナ監督と演出家など計5名のメンバーが1月20日(土)から23日(火)に長崎被災協を訪れました。
みなさんは田中安次郎さんの案内で原爆資料館を見学した後、被爆遺構を巡るフィールドワークを行い、田中安次郎さん、溝浦勝さん、今道忍さん、長野靖男さん、八木道子さんの5名の被爆者への被爆体験の聞き取りと意見交流を行いました。


▲八木さんの講話を聴く劇団メンバー
▲劇団のメンバーと田中安次郎さん(中央)

イスラエルの劇団は、日本被団協を訪問後、広島・長崎を訪れ、被爆の実相について被爆者からの聞き取りを熱心に行いました。
今回の取材をもとに、今年の6月頃にはイスラエルで原爆被爆者の演劇を上演したいとのことです。


被爆80年にむけて

大村支部での被爆者のメッセージ動画の撮影

大村支部での被爆者のメッセージ動画の撮影

今回の撮影は、被爆80年へのプロジェクトの中の「世界に向けての広報活動」の被爆者の方々のメッセージを撮影させていただき、その映像に、英語の字幕を付けて海外の皆さんに、原爆を使用する事によって、どのような現実が現れるのか?原爆を実際に体験された方々の映像でお伝えしていく取り組みでした。しかし、海外の方々にお伝えする事だけではなく、私たち次世代のために、映像として残す事にもつながったと思いました。


▲大村支部長 綿谷頼子氏(被爆当時3歳11か月)

▲大村支部監事 六田正英氏(被爆当時12歳)と畠山氏(撮影)

私が関わった被爆者の方々は、原爆の事は、思い出したくないと、ほとんどの方がおっしゃられ、映像に残す事をためらわれる方が多かったので、大村支部の皆さんもそのようなお気持ちの中、当時を、振り返り、それぞれの方々がお話しくださいました。
本当に、有り難い気持ちでいっぱいになりました。私も、皆さんから初めてお聞きしたお話もありました。海外の方々に、大村支部の皆さんの核兵器廃絶の想いが伝わる事を願います。そして、今回のすべての被爆者の方々のメッセージが、二度と核兵器使用が無いように為政者の方々につながる事を願う気持ちが大きくなりました。

(大宮美喜夫理事)

▲大村支部顧問 橋 貞夫 氏(被爆当時13歳)
▲左から2人目が橋氏

2月の事務局

7 日(水) 日本被団協代表理事会(田中)
被爆二、三世の会有志 厚労省要請(柿田、大越)
9 日(金) 新聞発送
14 日(水) 第5回理事会、「これからの被災協」PJ
20 日(火) 第5回「80年広報活動」PJ
28 日(水) 日本被団協二世委員会(柿田)

 

3 月の予定

14 日(木) 「国際パックスクリティ」(カトリック平和団体)懇談(禁止条約の会)、核兵器禁止条約の会事務局会議
29 日(金) 第6回理事会