2025 年 1 月 9 日発行の新聞『被団協』495 号の内容をご紹介します。

年賀のあいさつ
新春のお慶びを申し上げます

2024年、日本被団協のノーベル平和賞受賞は、核のリスクに対する警告と同時に、核兵器を使用させず、核兵器なき世界を呼び掛けるものとなりました。「自らを救う、同時に自らの体験を通じて人類を救う」と宣言して68年間闘った草の根運動が評価されました。
今年は被爆80年、3月には核兵器禁止条約第3回締約国会議、4月にはNPT再検討会議準備委員会が開催されます。
長崎被災協は、80年プロジェクトチーム被爆者80名の動画制作配信を加速、記念誌の発行、9条の碑建立、語り部活動の強化、被爆二、三世の会員拡大強化に取り組みます。
日本政府の核兵器禁止条約へのオブザーバー参加、署名・批准することを強く求めます。
命ある限り、核も戦争もない世界、国家補償の援護法の制定を求める運動を世界の市民とご一緒にやり遂げましょう。

記者会見に財団法人長崎原爆被災者協議会
会 長 田中 重光


ノーベル平和賞
受賞式に田中会長、横山副会長が出席

2024年12月10日、ノルウェー・オスロで行われたノーベル平和賞の授賞式に田中会長(日本被団協代表委員)と横山副会長(日本被団協代表理事)の2名が日本被団協代表団(30名)として参加、7日間の日程を無事終え、帰国しました。

現地ではノルウェーのストーレ首相や議長、国連事務次長などとの面談や現地高校での交流など過密な日程となる中、核廃絶への思いを発信しました。
現地では、被爆の実相などをまとめ英訳し、被爆者が折った折り鶴を貼付したリーフレットを配布しました。

ノーベル平和賞受賞式 主なスケジュール

日付 田中会長 横山副会長
12/7 長崎から東京へ移動
12/8 羽田空港からコペンハーゲン乗り継ぎでノルウェー・オスロへ
12/9 ・国際記者会見
・授賞式リハーサル
・平和センターとの面談
・中満国連事務次長面談
12/10 ・国内外メディア記者会見
・国王夫妻謁見
・授賞式
・アルジャジーラ生放送
・祝賀晩餐会
・授賞式参加
・ノルウェー日本大使レセプション
・祝賀晩餐会
12/11 ・国会で議長他面談
・首相と記者会見
・外務大臣と面談
・平和賞展オープニング
・オスロの高校で交流
・平和賞展オープニング
12/12 コペンハーゲン乗り継ぎで羽田空港へ
12/13 羽田空港着 長崎へ移動  帰国記者会見

 

長崎市では、受賞式の模様をパブリックビューイングとして長崎市役所で映像を中継し、約160名の被爆者や市民が知事・市長とともに喜びを分かち合いました。

 


帰国記者会見

また12月13日17時より、帰国し長崎に戻ったばかりの田中会長と横山副会長は帰国記者会見に臨みました。緊張と感動の連続だったと田中会長。「私たちのこの受賞が今の世界の緊張と分断を友好と協調の世界に変えていく力になってほしい」と述べました。横山副会長は、現地の高校で講演し、生徒たちが多くの質問を用意し待ち望んでくれていたことに感動したと述べました。急遽出席された鈴木長崎市長からもご挨拶をいただきました。
出席した長崎被災協の理事・評議員・語り部とともにこれからの活動への決意を新たにしました。

鈴木長崎市長もお祝いに駆けつけていただきました


ノーベル平和賞受賞を諫早市長へ報告
12月17日(火)15:00~15:30諫早原爆被災者協議会

諫早原爆被災者協議会、長崎被災協・被爆二世の会・諫早では、日本被団協のノーベル平和賞の受賞報告を大久保潔重諫早市長へ行い、大久保市長は、核兵器はダメだと絶対悪だという事を、世界中に知らしめるいい機会になり、被爆者の皆さんが、長年に渡り、心身共に苦しみに耐えながら、地道な活動をされてきた事の結果だと思っておりますと話され、また百日紅公園での慰霊祭開催や平和学習などの活動について、今後とも諫早市で出来る取り組みを共に活動していきたいと話されました。
その後、被爆者の氏原さんより15歳のときに学徒動員で諫早駅に勤めており、長崎から乗車してきた被爆者の救護に関わった体験を話していただきました。氏原さんの体験を紙芝居として作成しており、平和学習で生かしていきたいとの報告が二世の会よりありました。


恵の丘長崎原爆ホームへ 慰問と受賞報告

12月19日(木)14時、田中会長と横山副会長が恵の丘原爆ホームを訪れ、慰問と授賞式に持って行った折り鶴へのお礼、そしてノーベル平和賞の受賞報告を行いました。入所20名から拍手で迎えられ、祝福と世界平和を祈る色紙をいただきました。


いただきました色紙です


第85回ナガサキ不戦の集い 開催

12月8日 (日)1030~11:30 爆心地公園 人類不戦の碑前

ナガサキ不戦の集いは、もう二度と戦争をしないことを誓う集いで、太平洋戦争開戦の日にあたるこの日に行われました。被爆者や市民、高校生など約30名が参加、平和への思いを新たにしました。
溝浦副会長は「いよいよこれから核兵器をなくす大きなチャンスが訪れた。」と訴えました。


80年記念誌 長崎市の記念事業に選出

長崎市では2025年に被爆80周年という節目の年を迎えるに当たり、市民の平和の意識の醸成を図るため、被爆の実相の継承又は恒久平和の実現を訴えるメッセージのさらなる発信を目的として、被爆80周年記念事業を実施します。
今回選出された10事業の中に、長崎被災協の被爆80周年記念出版誌事業が選出されました。
(記念誌は8月9日発行予定です)

他の団体でも音楽や演劇、美術など様々な事業が展開されます。
詳細は長崎市HPの慰霊・追悼のページをご覧ください。


12月の事務局

2 日(月) 授賞式持参パンフレット作業日
3 日(火) 9条の碑街頭宣伝 長崎市鉄橋
4 日(水) ノーベル平和賞受賞式参加者壮行会
8 日(日) 不戦の集い
7 日(土)~
13日(金)
ノーベル平和賞受賞式(10日 田中、横山)
10 日(火) 授賞式パブリックビューイング(長崎市役所)
13 日(金) 帰国記者会見(田中、横山)
17 日(火) ララコープ訪問(田中、柿田)
18 日(水) 記念誌編集委員会 原爆青年乙女の会打合せ  
19 日(木) 恵の丘原爆ホーム訪問(田中、横山、畠山)
20 日(金) 長崎市土木企画課来所(田中)
9条の碑打ち合わせ
23 日(月) 創価学会来訪(核禁条約署名)
25 日(水) 長崎市80年記念事業授与式(中元)
27 日(金) 大掃除
28 日(土)~
1月5日(日)
年末年始休み

 

1月の予定

6 日(月) 仕事始め
8 日(水) 被団協、石破首相と面談(田中)
9 日(木) 長崎市長面談(田中、横山,溝浦、柿田)
10 日(金) 三役会議、これからの被災協プロジェクト会議、理事会
12 日(日) 被爆者団体による祝賀会祝賀会祝賀会
二世の会・長崎理事会
14 日(火) 禁止条約の会記者会見、記念事業プロジェクト
14 日(火)~
28 日(水)
田中会長スペイン・フランス訪問
15 日(水) 世界広報プロジェクト
19 日(日) 核兵器禁止条約の会 つどい
20 日(月) 医療と福祉を考える長崎懇談会(柿田ZOOM)
22 日(水) 原爆資料館企画展オープニング
23 日(木) 記念誌編集委員会
29 日(水) 原爆青年乙女の会打合せ