2009年6月9日発行の新聞『被団協』308号の内容をご紹介します。
原爆症認定集団訴訟、東京高裁で判決
|
|
長崎被災協第55回定例評議員会と今年度第2回理事会の合同会議は、評議員22名中17名(うち2名は委任状提出)の出席、理事は15名中12名の出席で、5月30日午後2 時から長崎市岡町の長崎被災協講堂で開催しました。
そのなかで昨年の活動と財政の締めくくりを行うとともに、09年度の活動計画と予算を確定し、09年度~10年度の役員(理事・監事)を選出し、「核兵器なくせ、原爆被害への国の償いを」の決意を込 めた決議文と、北朝鮮の核実験への抗議の決議文を採択し、午後5時15分閉会しました。
今年度の主な方針
この日決まった今年度の活動方針の骨子は、つぎの通り。
①被爆体験をもとに、核兵器の廃絶をめざす。
②非核三原則の法制化とともに、北東アジアの非核化、米国の核の傘からの離脱をめざす。
③憲法改悪に反対し「ノーモアヒバクシヤ九条の会」の活動をひろめる。
④原爆症認定集団訴訟の一括解決をめざす。
⑤「基本要求」作成25周年にあたり、基本要求の実現をめざす。
⑥被爆の実相普及にとりくむ。
⑦年をとっても億劫がらずに外へ出よう。
⑧新しい法人制度を視野に入れ、体制強化につとめる。
このように、これまで私たちが世界へ向かって訴え続けてきた 「核兵器のない世界」への大きな、力強い動きが始まろうとしています。 ことしは、私たちが「原爆被爆者の基本要求」をつくって25年目の年です。
|
>核兵器の廃絶めざし、力強い新たな流れ
◇オバマ大統領のプラハ演説◇
「核保有国として━核兵器を使用したことのある唯一の核兵器保有国として、米国は行動する責任がある。我々は、この試みに単独で成功することはできないが、それ導き、始めることができる。それゆえ今日、私は、核のない平和で安全な世界を米国が追求していくことを明確に宣言する。
私は世間知らずではない。この目標はすぐに到達できるものではない━おそらく私が生きているうちに は無理だろう。辛抱強さと粘 り強さが求められる。しかし今、我々、世界は変えられないという人たちの声にも耳を貸してはならない。我々は強く主張しなければならない、「イエス・ウイ・キャン(われわれはできる)と」「地球規模での核実験禁止を達成するために、私の政権は早急勝積極的に米国の包括的核実験禁止条約の批准を追求する。核兵器の実験がついに禁止される時がきたのだ。」
◇ノーベル平和賞受賞者の「宣言」◇
「私たちノーベル平和賞受賞者は、オバマ米大統領の呼びかけに賛同し、全人類の利益のために、全ての国の指導者が固い決意をもってこの目標を追求することを訴えます。」
「人類がこれまで三度目の核兵器による悪夢を避けることができたのは、単なる歴史の幸運な気まぐれだけではありません。第二のヒロシマやナガサキを回避するために世界へ呼び掛け続けてきた被爆者たちの強い決意が、大事を防止することに確かに役立ってきたのです。」
「核兵器廃絶は可能です。いや、それ以上に、核兵器廃絶は、全人類にとってより安全な地球を築くために必要不 可欠のものです。ノーベル平和賞受賞者としての私たちは、世界中の人々に、自国の指導者へ強く働きかけることを呼びかけます。…私たちは結束して、この構想を現実のものとしなければなりません。」
◇投票日は8月9日?◇
「冗談じゃない」と被爆者が反発 阻止を訴え県・市へも要請
総選挙の日程については、いまなお憶測が飛びかっていますが、その中で「8月9日 投開票」説も報道されています。しかも、「8月9日では慰霊祭行事と投票・開票作業や管理に長崎市役所は困るかもしれないが…」 という声もささやかれているようです。
8 月9日は、世界の日であって、長崎市民だけの日ではないのです。
これを知った長崎被災協、長崎原爆遺族会、長崎県被爆者手帳友の会、長崎県被爆者手帳友愛会、長崎県平和運動センター被爆連の被爆者5団体は、「8月9日は犠牲者の追悼と核兵器廃絶への思いを新たにする日」であって、この日に選挙を入れるなどもってのほか、と共同で抗議の意思をこめた要請の文書を政府へ送りました。
さらにこのこと について、5月25日に記者会見をして被爆者の思いを明らかにしたほか、6月1日・2日には長崎県知事、県議会議長、長崎市長、市議会議長へも、「8月9日投・開票日」には絶対反対と、その阻止を要請しました。
県下の平和市長会議加盟率は87%
今年の8月には、国際的な平和運動機関・「平和市長会 議」の総会が長崎市でひらかれます。各国の加盟自治体の代表を迎える長崎県下の自治体の平和市長会議への加盟は市長については13市中12市、町長については10町中8町 と、ずいぶん前進しましたが、次の市と町が未加盟です。 【市】佐世保市【町】江迎町、鹿町町
長崎被災協5月の動き
3日・憲法記念日 長崎市水辺の森公園で「憲法フェスタ」
4日・県九条の会が「憲法さるく」
8日・諌早被災協が総会(山田)
9日・県原水協総会で原爆症問題を報告(山田)
11日・新聞『被団協』発送作業
13日・日本被団協代表理事会(山田)→14日まで
15日・会計監査
19日・第1回理事会
21日・医療と福祉を考える懇談会主催の講演会に出席
22日・新聞労連学習会で被爆者問題について報告(山田)
23日・第55回評議員会資料作成(山田)
〃 ・集団訴訟を支援する会の街頭宣伝
27日・集団訴訟を支援する会で中央行動(山田、柿田)→29日まで
30日・第55回評議員会、第2回理事会