2023 年 4 月 9 日発行の新聞『被団協』474 号の内容をご紹介します。

渡辺千恵子没後30周年・記念の集い

長崎原爆青年乙女の会67周年

■3月5日(日)14:00~16:00 長崎被災協・講堂
主催:長崎原爆青年乙女の会・長崎のうたごえ協議会

原爆で下半身不随となり、車いすで核兵器廃絶を訴え語り続けた故渡辺千恵子さん。1993年に亡くなられ今年で30年となるのを記念した集いが行われました。
千恵子さんの遺品や資料を研究する長崎総合科学大の木永勝也准教授が講演を行いました。
木永准教授は、千恵子さんの功績だけでなく、多くの人とのつながりによって人生を豊かにしていったことを紹介しました。
また元長崎放送記者の関口達夫さんと被災協の横山副会長が千恵子さんとの様々なエピソードを語りました。
千恵子さんが亡くなる前に「この歌があるから私が亡くなっても大丈夫。しっかり伝えてね」と語っていた「合唱と語りによる構成『平和の旅へ』」を最後に披露。千恵子さんの思いは、音楽により、これからも世界中に広がっていくことと思います。

渡辺千恵子さんのビデオメッセージより

あなた方はこれから先、大きな困難に出会うことがあるかもしれません。
でも人間は目の前に立ちふさがる困難に立ち向かい、それを克服していく中で強く、美しくなっていくものだと思います。
未来は若いあなた方のものです。
世界が平和であるように、私もこれから平和の旅を続けていきたいと思います。

参加者の感想より

木永先生が渡辺千恵子さんの研究をしてくださって本当に良かったと思いました。車いすでの平和を訴える旅は、わずか17年だったことに改めて驚きました。
短い期間に精力的に活動された千恵子さんの遺志を引き継いで私たちが頑張らないといけません。
関口さん、横山さんのお話で私が知らなかった千恵子さんのことをお聞きすることが出来ました。
ありがとうございました。


日本被団協九州ブロック講習会・福岡

3月11日(土)と12日(日)の両日、福岡市教育会館にて日本被団協九州ブロック講習会が開催され、被災協からは被爆者5名、被爆二世3名、事務局2名の計10名が参加しました。
木戸季市日本被団協事務局長と中央相談所の原玲子相談員の2人を講師に、木戸事務局長からはこれからの被団協の運動について、原相談員からは相談活動と介護問題、医療機関の受診や介護保険でのサービス等について話されました。
各県からの活動の発表の後、被爆二世の交流会が行われ、各県の活動や困っていること、疑問に思うことなど、活発な意見交流が行われました。


長崎被災協 第6回理事会開催

■3月31日(金)13:30~15:10 被災協講堂で開催
理事15名中12名出席、監事2名出席

・3月11・12日に行われた日本被団協九州ブロック講習会・福岡の報告を中川原理事より行いました。
・被爆二世の会・長崎の活動について山崎理事が、被爆二世の会・諫早の活動について大宮理事よりそれぞれ報告を行いました。
・被災協一階テナントの件の状況について柿田事務局長より報告がありました。
・2022年度事業報告および2022年度決算について柿田事務局長より提案があり、賛成多数で承認されました。
・2023年度事業計画及び2023年度予算について柿田事務局長より提案があり、賛成多数で承認されました。活動報告及び事業計画で他団体との協同での活動を入れた方が良いとの意見が出されました。
・「被爆者のあゆみを学ぼう」学習会について、横山副会長より古い時代の被災協を知っている人が亡くなっており、二世や市民、運動家に積極的に学んでほしい。今後学びたいことがあれば出してほしいとの提案がありました。
・その他では、安保3文書やはだしのゲン問題で他団体との協同も含め行っていこうとの意見が出されました。次回理事会は5月15日開催予定です。


第48回福田須磨子忌の集い

福田須磨子さんの命日でもある4月2日(日)、10時から11時まで爆心地公園にある福田須磨子詩碑前で被爆者や市民ら約40名が集まり、集いが行われました。
活水高校の生徒さんによる「母を恋うる歌」などの詩の朗読や福田さんの詩を歌にした曲を献唱、参加者による献花が行われ、黙祷を行いました。


被爆二世学習会 森川聖(せい)詩(し)さんをお招きして

3月19日(日)10時から12時まで被災協講堂にて、被爆者、被爆二世、市民ら10名で神奈川県原爆被災者の会・二世・三世支部の副支部長の森川聖詩さんを招き、被爆二世を取り囲む現状と問題などの学習会を行いました。

◆参加者の感想◆
森川さんは学生時代から被爆二世の問題に取り組まれ、凄く勉強されていると感じました。被爆者の子、また孫に影響するにもかかわらず、国はこの問題をもみ消そうとしている。被爆二世の健康調査をしているのに、その結果、異常が出ても医療保障は考えてない等に怒り、活動に身を投じられてこられました。森川さんは「一人ひとりの力は微力たが、それが集積され、増幅して大きな力になる」と言われています。私も同感です。自分に出来ることを持続させていくことが、平和な世界に繋がると思います。
第4回被爆者の歩みを学ぼう 学習会


第4回被爆者の歩みを学ぼう 学習会

3月18日(土)午後2時から4時、長崎被災協二階会議
室にて、「被爆者の歩みを学ぼう 第4回学習会 被爆者
援護の歴史① 立ち上がる被爆者」が開催され、被爆者・被爆二世・市民約50名が参加しました。
今回からは、被爆者運動の歴史を計3回に分けて紹介していきます。
最初の回となるこの日は、「空白の10年から原爆医療法まで」として、被爆後10年、被爆者が立ち上り運動が始まった時代について横山照子被災協副会長が講演を行いました。 司会のジャーナリスト・畠山博幸氏が、
横山副会長への質問していくスタイルで進行し、横山さんの被爆時の体験と状況、空白の十年にお会いした方、とても仲間思いだった山口仙二さんのこと、医療法が出来てからの状況などを紹介していきました。

次回学習会
5/20(土)14~16時 被災協二階会議室 
「国家補償を求めて~原爆医療法から援護に関する法律まで~」
6/17(土)14~16時 被災協地下講堂(松谷英子さんゲスト) 
「裁判で争う~松谷訴訟から原爆症集団訴訟まで~」


3 月の事務局日誌

5 日(日) 長崎原爆青年乙女の会67周年・渡辺千恵子没後30周年・記念の集い
8 日(水) 新聞発送
第5回学習会実行委員会
11 日(土)~
12 日(日)
九州ブロック相談事業講習会(福岡・田中、横山、田中安川口、深堀、柿田、中川原、佐藤澄、大越、中元)
13 日(月) 日本被団協起草委員会(オンライン・田中)
平和推進協理事会(田中)
16 日(木) 医療と福祉を考える懇談会(オンライン・柿田)
17 日(金) 原爆資料館運営審議会(田中)
18 日(土) 「被爆者のあゆみを学ぼう」学習会
19 日(日) 被爆二世学習会
23 日(木) 被爆体験講話講師打合せ会議
一人暮らし被爆者訪問(長与・横山、中川原)
24 日(金) 一人暮らし被爆者訪問(五島・横山、中川原)
27 日(月) 日本被団協起草委員会(オンライン・田中)
31 日(金) 三役会、第6回理事会

 

4 月の予定

2 日(日) 第47回福田須磨子忌の集い
「被爆二世の会・長崎」理事会
10 日(月) 新聞発送作業
12 日(水)~
13 日(木)
日本被団協代表理事会(田中、横山)
13 日(木) 中央相談所委員会(横山)
16 日(日) 長崎の証言の会 故森口貢さんを偲ぶ会(田中)
21 日(金) 長崎市 平和の誓い選考委員会(田中)