2023 年 7 月 9 日発行の新聞『被団協』477 号の内容をご紹介します。

日本被団協 総会、厚労省・政党要請

6月20日(火)、21日(水)、日本被団協の2023年度総会が東京で開催され、長崎から代表委員の田中重光、代表理事の横山照子、全国理事の溝浦勝、柿田富美枝の4名が出席しました。
核兵器廃絶のため被爆80年に向けた運動を作っていくことなどが話し合われ、新役員が選出されました。
22日(木)には厚労省に援護施策の充実、被爆二世への実態に即した施策を求めました。
そのあと政党への要請では公明、立民、国民、共産、社民、維新、れいわの各党から代表があいさつしました。
長崎の田中重光会長は広島の黒い雨被爆者のように長崎の「被爆体験者」を被爆者と一日も早く国に認めさせるよう求めました。


長崎被災協 第75回評議員会開催

■6月28日(水)13:30~15:30 被災協講堂で開催

評議員15名中11名出席、理事15名中12名出席、監事1名出席

はじめに田中重光会長が挨拶し、「私たちは高齢化し、様々な困難はあるが、岩手、青森の被団協は十数名の組織であるにも関わらず、核兵器禁止条約に日本政府が批准するよう自治体に訴え、県下全ての議会議決をもらっている。
私たちも核兵器廃絶のため頑張っていこう」と述べました。
議長には「被爆二世の会・諫早」の中島宏幸氏が選出され、事業報告、決算報告、事業計画案、予算案が検討されました。また今年度は理事の選出の年にあたり役員選考委員会で理事、監事の名簿が検討されたのち提案され、評議員会で承認されました。
そのあとの理事会では3名だった副会長を4名に増やし、体制を強化することとなりました。
新役員体制が評議員会で承認され、これから2023年度事業計画に沿って、被爆80年に向けて新しい運動を広げていきます。
次の7月21日の理事会でこれからの運動について話し合います。

2023年度から2年間の理事、監事は下記の通りです。

会 長  田中重光
副会長  横山照子、小峰秀孝、森田宏、溝浦勝
常任理事(事務局長)柿田富美枝
理 事  小松タヅヱ、大塚一敏、本田魂 綿谷頼子、
     中川原芳紀、佐藤直子、山崎和幸、高屋忠義
     大宮美喜夫
監 事  城臺美彌子、長野靖男

評議員会後の第1回理事会です↓


被爆者の歩みを学ぼう 第6回学習会

6月15日(土)14~16時 被災協講堂40名参加

今回は松谷英子さんを講師に迎え、長崎原爆松谷訴訟、原爆症認定集団訴訟について取り上げました。
松谷さんは「(国に)障害を原爆症として認めてほしいから頑張った。」と話し、また亡くなる約3カ月前の1992年12月に病床で証言を行った故渡辺千恵子さんを始め多くの被爆者の仲間や支援する市民へと支援の輪が広がっていったことに何度も感謝の言葉を述べて
いました。

次回学習会:7月15日(土)14時より被災協二階会議室
「私の被爆体験と原爆報道」として元長崎放送(NBC)記者の舩山忠弘さんを講師に招きます。


長崎原爆松谷訴訟

3歳5カ月で爆心地から2.45㎞の稲佐町自宅で被爆した松谷英子さんは爆風で飛んできた瓦が頭部に刺さり骨折と脳の損傷を受けました。放射線の影響で傷口がふさがるのに2年半かかり、右半身まひの重い障害を負いました。自分の障害は「原爆によるもの」として原爆症の認定を申請しましたが厚生省は2度の申請を却下。1988年9月に長崎地裁に提訴。
国は「原爆放射線の影響を被爆者側が証明せよ、国の判断基準では2kmを超える距離では影響がない」として申請を認めませんでした。長崎地裁、福岡高裁で共に勝訴し、2000年7月18日に最高裁で勝訴が確定しました。12年間のたたかいでした。


浦上川の花植え、今年も行います

長崎被災協、長崎被災協・被爆二世の会・長崎

長崎市浦上川は、多くの被爆者が水を求めながら亡くなった場所です。
今年も原爆死没者の慰霊の為、7月22日(土)9:00から浦上川花壇に草取りの後、マリーゴールドなどの花の苗を植えます。
この取組みは、2019年に亡くなった被爆者の池田早苗さんが2014年から花壇を整備し、被爆70周年の2015年から長崎被災協と長崎被災協・被爆二世の会・長崎が引き継ぎ、雑草の除去や植栽をしています。
8 月 9 日に向けて色とりどりの花で綺麗にするため、ぜひご参加をお願いいたします。

帽子、タオルは各自でご持参願います。(軍手、スコップ、お茶は用意します。)

画像は2022年↓


シンガポールからの修学旅行

6月22日、東京の旅行会社からの申込みでシンガポールのセント・ゲイブリオ・セカンデリー・スクールの生徒さんたちが被災協を訪れ、被爆体験講話を受講しました。
通訳さんが訳して伝えるというスタイルで講師の八木道子さんも、いつもの講話と違い大変な面はありましたが、日本の中学3年生にあたる生徒さんたちと先生15名が八木さんの講話を英語の通訳さんを介し熱心に受講されていました。


諫早市・長田小学校4年生への平和学習

― 長崎被災協・被爆二世の会・諫早 ―

被爆二世の会・諫早では、6月9日に諫早市の長田小学校4年生の児童へ平和学習を行いました。
8月9日の夕方から夜にかけ、救援列車で原爆で怪我をした200~300人もの人々が長田駅に運ばれてきました。約半数の方は亡くなり、現在の福祉施設ゆたか荘の敷地内に運ばれたそうです。
長田駅から原爆被害の救護所となっていた旧長田国民学校跡と救護を行った医師康嘉音(コウカオン)先生からの資料が展示してある長田公民館を訪問し、被爆者の山田春男さん(92歳)から当時の体験をお聞きしました。
山田さんは負傷した人や亡くなった人を運んだことや、救護所で治療を行った台湾から来ていた康嘉音先生のことをお話しされました。


6 月の事務局日誌

8 日(木) 新聞発送
9 日(金) 日本被団協二世委員会ZOOM会議(柿田)
被爆二世の会・諫早 長田小学校平和学習
13 日(火) 「被爆者の歩みを学ぼう」学習会実行委員会
14 日(水) 団体要望打合せ(田中、中元)
15 日(木) 核兵器禁止条約の会・長崎 事務局会議
16 日(金) 第41回被爆二世の会・諫早の集い
17 日(土) 平和宣言文起草委員会(田中、佐藤直)
「被爆者の歩みを学ぼう」第6回学習会
19 日(月) 日本被団協代表理事会(田中、横山)
20 日(火)~
21 日(水)
日本被団協定期総会(田中、横山、溝浦、柿田)
22 日(木) 日本被団協中央行動(田中、横山、溝浦、柿田)
28 日(水) 第75回評議員会、第1回理事会
被爆二世の会・諫早 湯江小学校平和学習

 

7 月の予定

7 日(金) 核兵器禁止条約採択6周年のつどい
斉藤とも子さん講演会
8 日(土) 平和宣言文起草委員会(田中、佐藤直)
10 日(月) 「西山進展」打合せ
新聞発送
11 日(火) 日本被団協代表理事会(田中、横山/オンライン)
15 日(土) 「被爆者の歩みを学ぼう」第7回学習会
21 日(金) 第2回理事会
22 日(土) 浦上川花植え(被災協、二世の会・長崎)
24 日(月) 禁止条約の会事務局会議
29 日(土) 被爆二世の会・長崎 原爆写真パネル展