2023 年 11 月 9 日発行の新聞『被団協』481 号の内容をご紹介します。

日本被団協
全国都道府県代表者会議並びに厚生労働省、政党への要請行動に参加して

◆10月18日~20日 参加者:田中会長、溝浦副会長、中川原理事、柿田事務局長◆

さる10月18日から19日まで東京で日本被団協の全国都道府県代表者会議が開催され、翌20日には衆議院議員会館で厚労省との折衝そして、政党への要請行動が行われました。。

全国代表者会議では、被爆者の会の今後の組織の在り方、運動を進めるために考えていることや悩みなどについて全国各地より参加した方々から報告がありました。全国の被爆者の組織は、会員の高齢化、会員の減少と活動の弱体化、財政難に直面しています。

それでも、被爆者がいる限り、活動の旗はけっして降ろさない。活動を支えてくれている団体とも協力してネットワークを作っているなどの力強い報告がありました。

厚労省要請では、国家補償に基づく援護法の制定、核兵器禁止条約への参加や、被爆体験者の被爆者認定などを訴えました。
政党要請では、厚労省折衝で進まなかった点について政党からの働きかけの要請を行いました。

当日は、国会の開会日にあたり、慌ただしい中での要請行動となりました。


「被爆者の歩みを学ぼう」学習会

元長崎放送記者 関口達夫さんを迎えて

◆10月21日(土) 被災協二階会議室 20名出席◆

・1974年にNBC長崎放送に入社した関口さん。1986年に原爆・平和担当として被爆者を取材したことが大きな転機となり、長崎被災協にも通い多くの被爆者を取材、原爆の被害の残酷さと非人道性など多くのことを学んだそうです。
・多くの被爆者から学び、得たことを画像や動画などプロジェクターを使いながら紹介。特に家族を原爆で失い一人取り残されたキング妙子さんが国際結婚・出産・離婚・我が子が混血児と差別されないよう渡米し、言葉がわからない中必死に働き子どもを育て上げ、困難を乗り越えた人間の逞しさが印象に残りました。
・『被爆証言を聞くことは人の生き方を変えてしまう力、非戦、核廃絶を伝える力を持っています。』被爆者ではない関口さんが心の被爆者となり、退職後も日本に戦争をさせないための市民運動に参加されるまでに生き方が変わったと話されました。

「被爆者の歩みを学ぼう」学習会

抵抗と創造の平和教育
~長崎における平和教育・運動の歩み~

11月25日(土)14時から 被災協二階会議室

…講師:元小学校教師
山川 剛 氏…

初版『ナガサキの原爆読本』
長崎市では、8月9日の登校日に黙とうを行い、被爆地ならではの平和教育は当たり前となりました。
長崎の原爆教育の礎を築いた被爆者のひとり、山川剛さんより、長崎での平和教育がどのようにして築きあげられたかなどをお話しいただきます。


九州ブロック相談事業講習会のお知らせ


▲2022年度(2022年3月)の講習会

講習会の日程:12月7日(木) 12:30~17:30

会 場:福岡県教育会館3階第1会議室
主催者:日本被団協被爆者中央相談所
内容:講義
「平均年齢85歳を超えた被爆者の援護・介護問題」-特に介護手当について- 
日本被団協中央相談所 原玲子
「被爆者の現状とこれからの運動・継承」 
日本被団協事務局長 木戸 李市
●…長崎駅9:50出発、20:26帰着予定
(往復JR利用/参加費7000円(昼食弁当代込)予定
※参加ご希望・お問合せは長崎被災協事務所まで


核兵器 今なくさなければ シミュレーションが示す核戦争の脅威

10月29日(日) 長崎市立図書館 新興善メモリアルホール

長崎被災協も参加している『核兵器禁止条約の会・長崎』の主催で、国連軍縮週間イベントとして、新興善メモリアルホールを会場に講演会が開催され、40 名余りが参加しました。
長崎大学核兵器廃絶研究センターRECNA の鈴木達治郎教授を迎え、「核戦争がどうして始まるか。ひとたび始まったらどのような脅威や被害をもたらすのか。」を膨大な資料を基にお話しいただきました。
また、難しい点は引き続き行われた朝長万左男共同代表との対談の中で、重要な問題を含めわかりやすくひも解いていただきました。
まず、「核攻撃は、人口の少ない軍事基地が狙われ、核の傘に入っている国の軍事基地がまず戦術核で攻撃される。そして、火炎の嵐で甚大な被害が発生する。日本もアメリカの核の傘で核抑止の立場に立っているが、今や核抑止への依存は破綻している。核戦争は始まれば止まらない。」など、ぞっとするような話が続きました。
参加者は、まずは何より核廃絶に尽きるとの確信を改めて決意するものとなりました。
講演に先立ち黙祷を捧げ、開会のあいさつを本田共同代表、閉会の挨拶を川野共同代表、司会を県生協連の高木事務局長が勤めました。


被爆二世の講師デビュー ~被爆体験を語り継ぐ会~

被爆体験を語り継ぐ会では、今秋より講師に被爆二世の4名が加わりました。
被爆者の講師が体調不良などで活動が出来なくなったこともあり、将来を見すえて被爆二世の講師を加え、被爆体験を語り継いでいく活動を続けていきます。
10月には被災協の事務局長でもある柿田富美枝さん(写真右)がご自身の母親の被爆体験を中心に修学旅行で長崎を訪れた佐賀県の小学6年生に講話を行いました。被災協理事の佐藤直子さんは、同じく修学旅行の福岡県の小学6年生に紙芝居を使い、亡き父の池田早苗さんの体験を話しました。
身近で暮らしを共にしてきた家族だからこそ知る被爆者の苦しみや核廃絶への思い。
被爆二世として若い世代に、被爆の実相、平和への思いを伝えていきたいと話しています。



浦上川花植えに参加しませんか

長崎被災協と被爆二世の会・長崎

11/25(土) 9時より行います(雨天延期)
浦上川河川敷(長崎県営球場ビッグN横)にて(帽子、タオルは各自ご持参ください)軍手、スコップ、お茶は用意します。
来年の春に向け、チューリップの球根を植えます。今年も富山の被爆二世の会より60球の球根をいただきました。


10 月の事務局日誌

3 日(火) 被爆80年プロジェクト会議
7 日(土)~
9 日(月)
二世の会・長崎 原爆展(長崎市役所2階)
12 日(木) 新聞発送
13 日(金) 世界に向けてプロジェクト会議
16 日(月) 禁止条約の会事務局会議
17 日(火) 被災協在り方プロジェクト会議
18 日(水)~
19 日(木)
被団協代表者会議(田中、溝浦、中川原、柿田)
20 日(金) 被団協中央行動(田中、溝浦、中川原、柿田)
21 日(土) 被爆者の歩みを学ぼう学習会(講師 関口達夫氏)
28 日(土) 原爆犠牲者慰霊・世界平和祈念 市民大行進
29 日(日) 禁止条約の会講演会「シミュレーションが示す核戦争の脅威」

 

11 月の予定

5 日(日) 被爆二世の会長崎・諫早 交流会
9 日(木) 新聞発送
13 日(月) 世界に向けてプロジェクト会議
21 日(火) 禁止条約の会事務局会議
25 日(土) 浦上川花植え 9:00~11:00
被爆者の歩みを学ぼう学習会(講師 山川剛氏)
28 日(火) 第4回理事会
被災協プロジェクト会議