◇65年自の8月9日 ◇
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◇平和への誓い ◇ 核の傘から離れ、北東アジアの非核地帯化へ
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◇ やはりきびしい原爆症認定 ◇
申請の9割が却下・保留
ことし4月以降の審査状況
これまでも『被団協 (長崎版)』では、原爆症藷定審査の問題点について、特に審査委員全員が参加する被爆者医療分科会での審査をめぐって、お知らせしてきました。そうしたなかで、全体の動きはどうなっているのか、というご質問も受けましたので、今回は、第1部会から第6部会までの6つの部会と全体会といぅべき被爆者医療分科会での今年4月から8月までの審査状況をまとめたのが、下の表です。
すぐに気づくのは、審査総数(3,948)に占める却下数(2,354)、保留数(1,187)の多さです。合計すると審査総数の90%になります。これでは振るい落とすための審査といっても過言ではありません。
なお各部会の担当疾病は次の通りです。
▼第1、第2部会=悪性腫瘍、
▼第3部会=悪性腫瘍、白血病、副甲状腺機能克進症、甲状腺機能低下症、
▼第4部会=白内障、心筋梗塞、
▼第5、第6部会=その他
ことし4月以降の原爆症認定審査状況
審査月 |
審査日 |
審査部会 |
審査 |
認定 |
却下 |
保留 |
備考 |
4 | 8 | 第4 | 110 | 8 | 0 | 102 | |
12 | 第2 | 99 | 39 | 0 | 60 | ||
26 | 第3 | 26 | 21 | 0 | 5 | 1時間 | |
26 | 分科会 | 390 | 27 | 358 | 5 | ||
5 | 10 | 第1 | 86 | 51 | 0 | 35 | |
10 | 第1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 異議申立 | |
18 | 第4 | 155 | 5 | 0 | 150 | ||
24 | 第2 | 61 | 20 | 0 | 41 | 1時間 | |
24 | 第5.6 | 107 | 17 | 86 | 4 | 分科会 | |
24 | 第5.6 | 1 | 0 | 1 | 0 | 異議申立 | |
31 | 第3 | 147 | 26 | 0 | 121 | ||
6 | 3 | 第4 | 129 | 3 | 0 | 126 | |
14 | 第2 | 76 | 12 | 0 | 64 | ||
14 | 第2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 異議申立 | |
21 | 第3 | 35 | 3 | 0 | 32 | ||
21 | 第5.6 | 645 | 16 | 619 | 10 | 分科会 | |
21 | 第5.6 | 1 | 0 | 1 | 0 | 異議申立 | |
7 | 5 | 第4 | 159 | 0 | 0 | 159 | |
12 | 第1 | 64 | 53 | 0 | 11 | ||
25 | 第2 | 77 | 58 | 0 | 19 | ||
26 | 第5.6 | 576 | 18 | 554 | 4 | 分科会 | |
26 | 第3 | 26 | 11 | 0 | 15 | 1時間 | |
8 | 2 | 第4 | 188 | 3 | 0 | 185 | |
23 | 第3 | 40 | 4 | 0 | 36 | 1時間 | |
23 | 第5.6 | 448 | 12 | 435 | 1 | 分科会 | |
合 計 | 3,948 | 407 | 2,354 | 1,187 |
審査は、病気の種類別に4つの部会に分かれてなされ、そのいずれにも入らない病気や複数の病気については、事査委員全点による被爆者医療分科会で審査してきました。ところが5月24日の被爆者医療分科会で滞留問題での解決方針がきまり、新たに第5部会、第6部会が設置されると、これまで部会での書査結果は部会ごとに発表されてきまましたが、どういうわけか第5、第6部会については合計の数値しか発表されません。また被爆者医療分科会での事査も行われていますが、これと第5、第6部会との関連も示されていません。備考柵に分科会とあるのは、被爆者医療分科会でも審査されたという意味、また備考欄に「1時間」とあるのは、その都会でのこの日の審査の時間です。それ以外の各部会・分科会での審査時間は6時間です。
新安保懇が総理へ「報告書」を提出
8月号で紹介しました総理の私的諮問機関「新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会」は、8月27日、報告書を総理へ提出しました。
報告書は、「案」の段階で公表されたものが、たとえば核兵器の抑止力(他国が核兵器を使うことを思いとどまらせる力)を露骨に強調し、核の傘の必要性を説いて、反発を受けたことを反省したのか、「非核三原則は、当面、改めなければならない情勢にはない」としています。その一方で 一方的にアメリカの手を縛ることを決めていいのか」と、非核三原則の一つ「核兵器を持ち込ませない」への疑問をあからさまに投げかけているところなどは、「案」の段階と変わっていません。今後の動きを注目する必要がありそうです。
空襲被害者が全国組織を結成
空襲被害者が65年の終戦の日を前にした8月14日、東京で集会をひらき、全国を網羅した「全国空襲被害者連絡協議会」を結成、国の謝罪と被害者への補償を求めてとりくむことになりました。
この会には、佐世保空襲犠牲者遺族会や東京大空襲犠牲者遺族会など全国各地の20の団体が名を連ね、当面、
①空襲被害者に国が補償を行う「空襲披害者等援護法」の制定をめざし、
②空襲被害者の実態を明らかにすることを国に求めるとともに、国の謝罪を要求して全国的な運動にひろげてゆくことを確認しています。
これまでいわば被爆者の独壇場であつた戦争被害への国家補償要求は、層の厚い運動へと発展が期待されます。
長崎被災協8月の動き
5日 | 国連事務総長との面談(谷口) |
6日 | 福岡県水巻町主催の平和集会で講演(山田) |
6日 | 佐賀市平和展で講演(谷口) |
7日 | 核兵器廃絶2010平和長崎大会(坂本) 立命館大学・アメリカン大学学生らと交洗(谷口、山田、下平) →8日まで |
8日 | 被爆65周年・日本被団協集会 |
9日 | 長崎原爆の日 総理、厚生労働大臣らへ被爆者5団体での要請行動(谷口、坂本、山田) 日田市で講演(谷口) 大学生協連との交流(山田) そのほか多くの被災協会員が各種集会などで、被爆の実態を報告し、核兵器の廃絶を 訴えました。 |
11日 | 新聞発送作業 |
15日 | 不戦の誓い |
19日 | 医療と福祉を考える強談会世話人会(柿田) |
23日 | 平和推進協会総会 |
25日 | 被爆体験を語り継ぐ会 |
27日 | 中央相談所理事会(横山) |
31日 | 長崎大学の「平和問題研究会」で報告(山田) |