2012年10月9日発行の新聞『被団協』348号の内容をご紹介します。

日本被団協「二世委員会」発足
「二世交流会」開催へ

 

 日本被団協は今年六月の総会で、二世の積極的な活動参加を盛り込んだ活動方針を打ち出しました。その具体化の一つとして九月六日、被爆二世運動の在り方を考える「二世委員会」の初会合が東京都内で開催されました。
二世委員会は被団協の役員六名と東京、神奈川、広島、福岡、長崎、鹿児島各地の被爆二世六名で組織。長崎から被災協の柿田富美枝事務局次長が二世の代表で参加しました。
会合では各地の被爆二世の現状報告、被爆体験と実相の継承、被爆者運動の担い手医療・福祉などについて協議し、二世の委員からは現在の国費による年一回の健診に、がん検診を加えるなど援護策の充実を求める意見がされました。
また十月三日に第一回の「二世交流会」が被団協全国都道府県代表者会議と併せて東京で開催されます。
全国の被団協に二世の参加を呼びかけるもので、被爆者や二世たちの期待が寄せられています。
長崎からは鹿瀬理事、田中理事、柿田事務局次長、二世の会・長崎の佐藤会長、二世の会諌早の森会長が出席し、五日の中央行動では政党や議員に要請します。

すでにことし5月に最高裁へ移っている東京大空襲被害者訴訟、さらに昨年12月から高裁へ移っている大阪大空襲被害者訴訟についで、3番目の戦争の被害に対する謝罪と国家賠償を求める集団訴訟となります。

長崎被災協・二世の会

今年五月に発足致しました「長崎被災協・被爆二世の会・長崎」の会長を務めております佐藤直子です。
九名でスタートした会は、現在、今年度目標の会員数の五十名を超えました。
この夏、発足後初めての長崎原爆の日には、爆心地公園での献花式・式典参加、その後も、不戦の集い・核実験反対座り込み参加など、被爆者の皆さんと共に活動をしております。
今後は、九州フロック相談事業講習会や被爆体験継承のための講座に参加したり、原爆パネル展を行うなど、二世として出来る事から平和活動に取り組んでいけたらと思っております。
被爆者の皆さんには、私たち二世への平和活動維承のために、こ協力をお願い致します。

長崎被災協・二世の会

 長崎被災協二世の会・諫早は、平成24年5月に設立されました。会長に森多久男、事務局長に高屋忠義を選出し、二か月に一回の会合を持って活動を行っています。
二世の会の目的として

  1. 被爆二世が健康と生活を守るため医療費無料化を法制化させる。
  2. 被爆二世健診にがん検診を入れるなど内容を充実させる。
  3. 核兵器廃絶を求める被爆者の思いと願いを継承し、戦争のない平和を実現するための活動を行う。

現在、会員数は35名で、親の会にあたる「被災協諌早」のみなさまに協力を戴きながら会員拡大に頑張っております。二世の皆さん、一番大事ものは「自分の健康と世界平和」です。一緒に活動しませんか? あなたの入会をお待ちしております。

二世運動へ支援の募金を!
長崎被災協・ニ世の会では長崎と諌早で合わせて100名近い被爆二世たちが活動に参加しています。10月には日本被団協二世交流会(東京)、九州州フロック相談事業講習会(熊本)、11月は被爆者運動継承講座(長崎)、12月は九州・中国二世交流会(大分)へ代表たちが参加します。
郵便振替用紙を同封していますので、二世運動へのご支援をよろしくお願いします。


◇たびかさなる米国の核実験に抗議◇

 報道によると米国が今年4月から6月にかけて昨年に続く5回目の「新型核実験」をニューメキシコ州サンディア国立研究所で実施していたことが9月20日にわかりました。
「核なき世界を」とプラハで表明し、ノーベル平和賞も受賞したオバマ大統領は就任以来、合計八回の核実験を行ったことになります。
私たち被爆者はいかなる国の「核抑止力」「核実験」「核保有」も許さず、すべての核実験を即時中止し、核実験場や関連施設を閉鎖し、対話による平和の確立を要求する抗議文を被爆者五団体でオバマ大統領へ、また野田総理へ米国に抗議するよう文書を送りました。
21日は坂本副会長が出席し、被爆者五団体で記者会見を行いました。
なお23日には「核実験に抗議する長崎市民の会」による平和祈念像前で抗議の座り込みが行われ、被爆者、二世、1万人署名活動の高校生、市民など40名が参加しました。
ところがまた米国が先月、6回目の「新型核実験」を行っていたことが25日に判明しました。

怒りに震える思いで被爆者5団体は就任以来9回の核実験を行ったオバマ大統領へ26日に共同で抗議文を送付しました。

抗議の座り込みは30日「核実験に抗萬する会」の県内交流会で行われました。


 講演会のご案内

  ① 10月20日(土)14時~16時半 原爆資料館
『日本語ぽこりぽこり』 講師アーサー・ビナート氏
米国生まれの日本語詩人が合衆国憲法と平和憲法と長崎への道を語る
長崎県九条の会主催 入場料1,000円

② 10月27日(土)14時半~16時
長崎県立総合体育館(かぶとがにアリーナ)2階大研修室
「無縁社会『無縁死』3万2千人の衝撃」 講師 板垣淑子氏
NHK報道局社会番組部おはよう日本チーフプロデューサー

医療と福祉を考える長崎懇談会主催 参加費無料

 ③ 11月17日(土) 13時半~17時半
18日(日) 9時~正午 長崎被災協 地下講堂
「被爆者運動継承講座」 九州・中国地区被爆二世の会共催

木戸季市・日本被団協事務局次長、
山田拓民・被災協事務局長、
中山高光・熊本県被団協事務局長などの記念講演

2日目にシンポジウム開催 参加費500円(予定)


原爆犠牲者慰霊 世界平和祈念 市民大行進

と き 10月27日(土)午前10時
ところ 平和公園平和祈念像前集合
行進10時10分~45分 原爆落下中心地公園に到着

集会11時~11時10分
(雨天中止)

関連行事で戦時食コーナーや写真展など原爆資料館で13時まで、平和映画フォーラムは資料館ホールで18時まで開催されます。
市民大更新に参加された方は集会で配布の宣言を提示されると、当日無料で原爆資料館、永井隆記念館の見学ができます。
お誘いあわせの上ご参加ください。


長崎被災協 9月の動き

2日~3日 九州ブロック代表者会議 (谷口、柿田)
5日 日本被団協代表理事会(代理・柿田)
6日 二世委員会(柿田)
9日 二世の会・長崎第4回会議
11日 新聞発送作業
21日 米国核実験抗議被爆五団体での記者会見(坂本)
23日 米国核実験抗議長崎市民の会・座り込み
26日 日中国交正常化四十周年祝賀会 (谷口)
30日 地球市民会議総会 (谷口)