2015年9月9日発行の新聞『被団協』383号の内容をご紹介します。

8月30日、全国各地で『戦争法』反対行動

長崎市では800人が結集

8月30日 「戦争のできる国づくり」をめざす政府・自民党と公明党に対し、東京では、国会前に約12万人が集っ″て『戦争法』案(政府の言う「安保法案ヒに反対する大集会が開かれたのをはじめ、全国各地でこの法律に反対する集会・行動が展開されました。長崎県でも、長崎市では浜の町の鉄橋に約800人が集まって集会を開き、そのあと繁華街をデモ行進したのをはじめ、佐世保では京町公園に約120人が、島原市では中央公園に約200人が、諌早市では本町アーケードに約80人が、それぞれ集まって集会を開き、市民に『戦争法案反対』を訴え、憲法9条を守ろうと呼びかけたと報道されています。

最高裁長官が集団的自衛権行使は違憲と表明
93日の『朝日』は、元最高裁長官 山口茂が同紙の取材に対し、「少なくとも集団的自衛権の行使を認める立法は違憲だと言わざるを得ない」と述べたことをI面トップと3面で報じています。

また、安部首相が総理の私的諮問機関の報告にもとづいて、「集団的自衛権行使」容認を求める報告書をまとめたことについても、山口氏は「憲法9条の抑制機能をどう考えているのか」と批判したと伝えています。


被爆70年記念誌
田上市長へ贈呈・報告

8月18日、長崎市の田上の補助金を受け、被爆者と富久市長に谷口会長、山田事務局、田中理事、萩谷監事が訪問し、「ノーモアヒバクシャ被爆70年 私たちのメッセージ継承・警鐘I」を進呈しました。 長崎市原爆死没者慰霊事業の補助金を受け、被爆者と被爆二世で合計50名、390ページの証言集を89日発刊したことを報告しました。 田上市長は被爆70年を記念し意義深い事だと労をねぎらいました。
 被爆70年記念誌は市教育委員会、県教育委員会、県私学協会を通じ各学校へ贈呈しました。県内各地の図書館、大学等へ現在贈呈の発送作業を行っているところです。
 被爆体験記を寄稿された方が自分の子ども達、親戚にも読んでほしいと数冊希望されることが多く、また原水禁世界大会などの参加者や、新聞など見られた方からメールや電話の問い合わせがあり、好評です。
なおこの本は非売品です。恐れ入りますが、運動支援カンパとして一冊1,500をお願いしておりますので、ご了承ください。希望される方はお電話、FAX、メールなどでお問い合わせください。


被爆体験講話
被爆二世の会の活動

被爆二世の会・長崎
今回、被災協へ被爆二世の講話の依頼があり、二世の会長崎副会長の岡本宏幸さんが8月9日、大瀬戸中で「被爆二世の私か思う’平和’とは」という講演を行いました。谷口会長の被爆体験と二世としての平和への思いを話しました。
校長、先生方と生徒144名が、今も体を張って活動を続ける谷口会長の話に心を打たれていました。また、生徒達はとても純粋で、真剣に話に耳を傾けてくれました。
生徒達との意見交換会では「平和な世界」について話し合い、生徒達から「笑顔が絶えない世界」「位のない、みんながリベラルな世界」「言葉の壁がない世界」「国境の無い、ひとの地球国」という意見など印象的でした。
被爆二世の会・諌早
二世の会・諌早では7月の諌早商店街で行った原爆写真展で群読を聞いた先生の依頼で実現しました。
諌早市立森山東小学校で諌早被災協の清水多喜男さんが救護活動の話をした後、二世4名が、永井博士の長女・筒井茅野さんの著書「娘よ、ここは長崎です」から抜粋し群読を行いました。
子ども達の感想を一部紹介します。}
3年生「ひとをもやすはなしはとてもせつなくかなしかったです。」
4年生「清水さんは話したくない話をぼくたちのためにかたってくれ、うれしかったです。」
5年生「戦争がどれだけ恐ろしいか学びました。戦争は絶対してはいけない。たくさんの命が奪われます
6年生「ぼくは原爆が落ちた時だけが苦しく悲しいものと思っていたけど、話を聞いてその後もたくさんの人が被害をうけている、悲しんでいることがわかりました。」「私は戦争のない国にするため、仲間の輪、クラスの輪などたくさんの輪を広げていきたいと思います。」


被爆70年記念誌8月9日発刊

これまでに被爆して亡くなられたすべての被爆者へ鎮魂 の思いを込めて作りました。
一橋大学名誉教授の演谷正晴氏の特別寄稿「長崎被爆者の戦後70年に寄せる」をはじめ、被爆者と二世6名で50名が寄稿しました。戦争のできる国づくりを許してはならないという思いを込めたこの1冊をぜひお買い求めください
1冊1,500円,送料360円です。メールやハガキや電話等でご連絡ください。


大村で被爆者のつどい
かつて大村市には被災協支部かりましたが、会長が亡くなり、支部活動は途絶えてしまいました。今また、大村市で集まろうという声が上がり、昨年3回 つどいを開き、被爆体験や自分の子ども達の健康面での不安など語り合いました。
9月30日(水)14時~15時
大村コミュニティセンター2階です。ぜひご参加ください
ノーモアヒバクシャ訴訟
長崎地裁で5名の被爆者が原爆症の認定を求めたたかっています。
このうち1名は甲状腺機能低下症で、裁判が別扱いになっていましたが、国の方針が変わり、甲状腺機能低下症も放射線起因性を争うようになったため、9月4日に開かれた口頭弁論では原告側か併合を求め、地裁もそれを認めました。まさに5名で共にたたかう裁判となりました。次回は12月4日(金)10時半からです。ぜひ裁判傍聴支援をお願いします。

8月の活動報告

1日 被爆70年集会
3日 事務局会議
6日 市議会傍聴
7日 被爆70年記念誌記者会見
8日 世界大会など様々な集会参加、マハティール・マレーシア元首相来訪 (谷口)
9日 平和祈念式典、政府要請 (谷口、山田、田中、萩谷)
11日 新聞発送
13日~15日 盆休み
15日 不戦の集い
18日 市長訪問・70年記念誌贈呈 (谷口、山田、田中、萩谷)
27日 被爆体験を語り継ぐ会
30日 安保法案反対集会
31日 事務局会議

*本をいただきました*

・「被爆70年被爆体験集」原爆特別養護ホームかめだけ様
・「長崎にあって哲学する・完―3.11後の平和責任」
高橋眞司・長崎大学客員教授