2016年6月9日発行の新聞『被団協』392号の内容をご紹介します。

オバマさん、核兵器廃絶の先頭に立って!!」
長崎・署名スタート集会

5月27日(金) 10時半~11時半、長崎の被爆者5団体の呼びかけで、署名スタート集会が平和公園祈念像前で開催されました。開会では「人類は今、破滅の道を進むのか、命輝く青い地球を目指すのか」で始まる署名を被災協事務局の堀洋美さんが読み上げ、「あなたの署名が核兵器廃絶を求める何億という世界の世論となって国際政治を動かします。」と署名への賛同を訴えました。
続いて「4月に長崎では被爆者5団体で一致して『核兵器廃絶国際署名』を取り組むこととなり、生協連、原水禁、原水協、被災協で事務局を構成し署名推進にあたり、その会議の中で長崎のスタート集会を米大統領が被爆地広島を訪れる日とし、オバマ氏にも世界にも被爆地長崎の思いをアピールしよう」という経緯を柿田富美枝事務局次長が報告しました。

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この集会に寄せられた長崎市長の田上富久氏のメッセージは日本生協連の上田さんが読み上げ「被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名を通して核兵器廃絶への機運を高める」と市長の共同の決意表明を披露しました。
被爆連の川野浩一議長はオバマ大統領の広島訪問について「長い間要請してきた訪問が実現したが、長崎の被爆者の声も聴いてほしい、被爆の原点は被爆者だ。」と発言し、遺族会の正林克記会長は「オバマさんを何としても核兵器廃絶へ引き込みたい、生存のため核兵器廃絶を共有したいと病院から駆け付けた。」オバマ大統領の広島への一歩を核兵器廃絶実現へつなげたいとの被爆者の思いが参加者の心に響きました。被災協・森内實理事は「オバマ大統領の言葉だけに頼るのではなく、最後の力を振りしぼって署名運動の成功のために力を発揮する」と決意表明しました。

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事務局団体からは「昨年のNPTへ向けての署名、ニューヨーク行動の中で核兵器廃絶を求める世界の流れに勇気をもらった。」「今回の署名、被爆地長崎の思いをこめて運動したい。」「戦争法を強行成立させた安倍政権、職場、暮らしの中での民主化の運動と同時に『国際署名』も頑張ろう。」「被爆者からの署名の呼びかけに感謝し、それに応えて頑張ることを誓うとともに、原爆で亡くなられた方の語りかけてくるものに応えることが大事だ。」「絶対悪の核兵器がなぜ使われたのか。一刻も早く地球上からなくすべき。」「オバマ大統領に『核兵器廃絶へ勇気ある一歩』を踏み出してほしい。被爆国日本は憲法9条を持つ国として先頭に立ち頑張ろう。」と、それぞれの団体の代表から決意が語られました。最後に学童保育の若い指導員梅本みきさんは、昨年被爆者と共に半年間学び、『僕たち私たちの平和宣言』を子どもたちと考える中で、被爆者の思いを知った。その思いを受け継ぐことになると「署名」の大切さが語られました。
リレートーク後、署名行動を開始し、30分間で234筆の署名が寄せられました。そのうち120筆がオーストラリアや米国、英国、中国など13カ国の人からでした。
集会参加は70名で、被災協の被爆者13名と二世8名も元気に署名を訴えました。「国際署名」の意気高いスタート集会になりました。

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「被災協・被爆二世の会・長崎」
2016年度総会

5月22日(日)13時半より2016年度総会が被災協地下講堂で開催され、(公財)長崎平和推進協会の写真調査部会・部会長の深堀好敏氏が「写真が語る被爆、長崎」と題し講演しました。8月10日、長崎市蛍茶屋から爆心地へと入ったようすが詳細な写真から具体的に被爆の状況が伝わってきました。最後に深堀氏は「二世の活動が私たちの励ましだ。勇気を与えてくれる。」と話し、その言葉は二世たちへの大きな励ましとなりました。

二世の会総会の議事では会長に佐藤直子、事務局長に柿田富美枝、会則を変更して新たに理事8名を選出し、今年度も学習、会員拡大、被爆体験の継承に力を注ぎます。被爆者を支え、核兵器廃絶国際署名や、被災協結成60周年の行事などに取り組んでいくことを決めました。

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 被災協60年のつどい 7月23日(土)
11時~14時 サンプリエール(五島町)
記念講演 日本被団協事務局長・田中熙巳氏
会費5,000円 事務局へお申し込みを!!

チェルノブイリ原発事故30周年

リトアニア・ラトビア訪問記
被団協新聞読者の皆さんにたくさんのカンパをいただき、心より感謝申し上げます。
5月5日~11日、被災協理事の田中重光と高草木博・日本原水協代表理事、斉藤紀・日本原水協代表理事ら5名で参加しました。
リトアニア国会での核エネルギーについての国際会議に参加、発言しました。長崎市長からの親書を国会議長に手渡しました。私は原爆瓦について説明し、国会議員(エネルギー委員長)に展示をお願いして渡しました。国際署名は国会議長、社会保障労働大臣を始め、参加者のほとんどがサインしてくれました。
ラトビア国会、国立消防博物館、ストラディンス大学病院の放射線医学センターなどを訪問し、説明を受けました。リトアニア、ラトビア両国のチェルノブイリ被曝者の方々には大歓迎で迎えていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
一日一回は被爆体験講話をおこない、チェルノブイリ被曝者一般会員と子供たちと交流しました。
バルト三国で15,000人以上の原発事故被害者がいることを初めて知りました。リトアニアでは、支援制度「法令325号」結成から2010年の解体し制度が打ち切られ、困難に陥っていること、もっと支援体制を作る必要があり、運動を強化することが大切であると思いました。(田中重光)


事務局日記

5月2日(月)市長表敬訪問(田中)

5日(木)~11日(水)田中・バルト諸国遊説

11日(水)新聞発送作業、
日本被団協代表理事会(横山)

12日(木)長崎市・5団体会議(横山、柿田)

14日(土)長崎市平和宣言起草委員会(佐藤)

16日(月)事務局会議

17日(火)核兵器廃絶国際署名推進会議

18日(水)諫早被災協総会(田中、横山、柿田)
香焼被災協役員会

19日(木)事務局会議

20日(金)被爆5団体記者会見(田中、横山、柿田)

21日(土)安保法違憲学習会(森内、柿田)

22日(日)二世の会・長崎総会

23日(月)事務局会議

27日(金)核兵器廃絶国際署名スタート集会

28日(土)原爆青年乙女の会総会

31日(月)県による援護事業会計監査