2020年10月9日発行の新聞『被団協』444号の内容をご紹介します。

「ヒバクシャ国際署名」目標 50 万筆突破

2016 年 5 月から始まった核兵器廃絶を求める署名は、2020 年 9 月 18 日に締め切られました。
多くの被災協会員の方々から署名を届けていただきました。
平和を願う市民や団体の方々からもたくさん寄せられ、長崎県民の会では感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。
無事、目標を超える 50 万 8,079 筆が寄せられたことを中央連絡会に報告しました。
コロナ禍の中、国連ニューヨーク本部へいつどのような形で届けることができるのかわかりませんが、皆さんから寄せられた署名は、より多くの世界の人々に訴える効果的な形で国連へ手渡すことができればと思っております。


50 万突破、記者会見

9月9日「『ヒバクシャ国際署名』をすすめる長崎県民の会」は長崎原爆被災者協議会の地下講堂で記者会見を行い「長崎県民の会」が署名の目標数50万人分を突破したことを発表しました。
「長崎県民の会」共同代表の田中重光・長崎被災協会長が「呼びかけ人の被爆者5団体代表が4年間で4人亡くなった。志半ばで倒れた方々のこれまでの活動に感謝する。署名を集めていただいた皆さんに心よりお礼を申し上げたい。」と述べました。


50 万突破、感謝のつどい

9 月 26 日㈯10:30〜11:45 爆心地公園にて、「ヒバクシャ国際署名をすすめる長崎県民の会」主催で「50 万筆突破 感謝のつどい」が開催されました。
私達「被爆二世の会・長崎」もこの4年間賛同団体として県民の会と共に署名活動を続けてきました。
被爆地長崎の目標 50 万筆を達成したことに喜びを感じています。
署名してくださった方々の思いがこれから国連に届けられます。
核兵器廃絶に向けて前進できるよう期待します。

「長崎被災協・二世の会・長崎」会長佐藤直子

県民の会共同代表の朝長万左男氏の挨拶に始まり、代表賛同人の田上市長(篠崎桂子・原爆資料館長による代読)、被爆者 5 団体の代表、共に署名活動に参加してきた被爆者の方々からこれまでの想いや今後の決意表明が話された。
最後に田中重光共同代表からの言葉で締めくくられ、集まった市民およそ 100 人全員で「青い空は」を合唱した。
核兵器禁止条約(核兵器の保有や使用などを全面的に禁止する条約)の発効に必要な批准国まで残り 5 ヵ国となった。
多くの地球市民が切望する”核兵器廃絶”。
地道ではあるが、一人一人の想いのこもったこの署名活動が核保有国に対し、また日本政府へも大きな圧力となるだろう。

「核兵器廃絶地球市民長崎集会実行委員会」甲斐一美


長崎市教育委員会 贈呈式

9月 16 日(水)長崎市教育委員会に田中重光会長、横山照子副会長が被爆75周年記念誌「平和を~被爆から75年を生きぬいて~」109 冊を長崎市立の小学校、中学校、高校、図書館で読んでもらいたいと贈呈しました。
橋田慶信委員長と大塚潤学校教育部長が対応され、「被爆体験の継承に役立てます。」と喜ばれました。
また、長崎県内の高校、支援学校の85冊、私立の学校、大学に50冊を贈呈しました。


原爆症認定訴訟 福岡高裁 結審

9 月 16 日 13 時半より福岡高裁で長崎の被爆者 2 名の口頭弁論が行われ、中村尚志弁護士の意見陳述のあと結審しました。
コロナ禍の中でもあり、福岡県被団協 1 名、福岡県原水協 1 名、長崎被災協 1 名の傍聴支援でした。
判決は 12 月 24 日(木)13:10~です。
被爆の実相と被爆者の被爆状況、その後の病歴などを総合的に判断し、高齢化している被爆者に寄り添った判決を望みます。


被爆 5 団体、首相へ要請書送付

9 月 29 日(火)被爆者 5 団体の代表は長崎市役所にて記者会見を行いました。
長崎被災協から田中重光・会長が出席しました。
8 月 9 日に被爆者 5 団体が安倍晋三・前首相に手渡した「政府代表に対する要望」について菅義偉・新総理の見解等を求める文書を送付し、核兵器禁止条約の署名、批准について日本政府のとしての役割、見解を示すよう求めました。
また広島の「黒い雨」訴訟の控訴取り下げと、菅首相の長崎原爆資料館への訪問を要請しました。


アップダウン(吉本興業)と懇談

9 月 23 日(水)「特攻隊」の歴史を若い人たちに知ってほしいと劇を作り上演しているアップダウンの二人が原爆資料館の見学のあと被災協を訪れ、被爆者、二世と懇談しました。
原爆のことをもっと知りたい、しかし被爆者にこんなことを聞いて良いのだろうか、自分たちにできることはと真剣に考える人たちです。
私たちも被爆体験を若い人たちに伝えていくため、さまざまな切り口で考え、これからも交流を続けていきたいと話しています。

「被災協二世の会・長崎」柿田富美枝


修学旅行、被爆体験講話がスタート

コロナの影響で春の修学旅行がキャンセルになりましたが、9 月から「被爆体験を語り継ぐ会」の皆さんも元気に体験講話を生徒たちに語り始めました。
平和公園に子どもたちの平和の歌声が戻ってきました。

講師・松尾松尾幸子さん


9月の事務局日誌

1日(火) 被災協資料保存研究会作業
8日(火) 新聞発送作業
9日(水) 第 54 回国際署名事務局団体会議、記者会見
15日(火) 県民の会発送作業
16日(水) 長崎市教育長へ 75 年誌贈呈式(田中、横山)
ノーモアヒバクシャ訴訟福岡高裁結審(柿田)
18日(金) 国際署名最終集約日
20日(日) 第 17 回三役会議
23日(水) 市民平和大行進部会(田中)
26日(土) 県民の会「50 万筆突破感謝のつどい」
28日(月) 「声紋・源場」ZOOM 会議(柿田)
29日(火) 被爆者 5 団体記者会見・菅総理へ要望(田中)

 

10月の活動予定

6日(火) 大村支部総会(横山)
7日(水) 第 55 回国際署名事務局会議
9日(金) 新聞発送作業
17日(土) 被災協資料保存研究会作業
24日(土) 市民平和大行進
26日(月) 第 18 回三役会議