2021年2月15日発行の新聞『被団協』448号の内容をご紹介します。

―核兵器禁止条約発効記念―
長崎のイベント「核なき世界へスタート」


1 月 22 日(金)午前 10 時半より 11 時半、平和祈念像前で核兵器禁止条約発効記念の「核なき世界へスタート」つどいを「ヒバクシャ国際署名をすすめる長崎県民の会」が開催しました。
コロナ禍の中のため、事務局など 20 名程度で開催予定でしたが、条約発効を喜ぶ被爆者やこれまで支援してきた市民が平和公園に集まり、参加者は100 名ほどとなりました。
朝長万左男・共同代表、田中重光・共同代表が挨拶し、川野浩一・被爆連議長、田中安次郎・被災協評議員、城臺美彌子・長崎の証言の会会員が被爆者として条約歓迎の思い、核のない世界実現のため引き続き頑張っていく決意と、日本政府に対し核兵器禁止条約への署名、批准を求める発言を行いました。
76 年前、長崎に原爆が投下された時刻の 11 時 2分には浦上天主堂のアンジェラスの鐘、長崎県原爆手帳友の会の平和の鐘、お寺の鐘などが鳴らされ、長崎市の「千羽鶴」、長崎原爆被災者協議会の「原爆を許すまじ」のチャイムが響く中、亡くなっていかれた被爆者の方々への黙とうを行いました。
この日は爆心地近くの「誓いの火」も灯されました。
そのあと、世界に現存する約 1.4 万発の核弾頭に見立てた黄色の風船 140 個を、参加者たちで 1 つ1 つしぼませていきました。最後の 1 個をしぼませたときは全員で大きな拍手となりました。
なお、22 日、23 日イベントは「核廃絶日本 NGO連絡会」のホームページで動画を視聴することができます。

(写真:甲斐一美氏提供)


日本政府に核兵器禁止条約への署名、批准を求める署名を始めます!!

日本被団協では、総理大臣に「核兵器禁止条約が発効しました。
唯一の戦争被爆国である日本政府は核兵器廃絶へ今こそ先頭に立って世界をリードするときです。」という内容の署名を作成しました。
今回、新聞に同封しています。
ご家族や友人、周りの方にも署名の協力の声かけをお願いします。
お手数ですが、署名用紙は被災協へお送りください。

 

〒852-8115 長崎市岡町8-20 被災協あて

 


【核兵器禁止条約発効記念】全国同時イベント
「核なき世界へスタート」

2021 年 1 月 23 日(土)15 時より 16 時 30分まで東京・広島・長崎の 3 会場を結び、核兵器禁止条約発効記念のイベントが開催されました。
長崎では原爆資料館ホールで『「ヒバクシャ国際署名」をすすめる長崎県民の会』の主催、長崎市の共催により、コロナ感染防止のため無観客でオンライン配信されました。
東京からは「ヒバクシャ国際署名」のこれまでの歩みの紹介と、中満泉・国連事務次長、ICANベアトリス・フィン事務局長などのメッセージビデオが紹介されました。
中満氏は「日本被団協及び勇気ある被爆者の皆様にメッセージをお送りすることを光栄に存じます。被爆者の皆さんが証言してきたことが、この条約の道徳的な原動力となりました。広島、長崎を決して繰り返さない新たな誓いの象徴です。」と、被爆者への感謝を述べました。
続いて長崎会場では長崎独自のプログラムが行われ、最初に公務で出席できなかった中村法道長崎県知事のメッセージが代読されました。
「発効は国際社会へのメッセージとなり大変意義深いものです。県として引き続き、長崎市、被爆者団体、関係機関と連携し、一日も早い核なき世界の実現に向けて取り組んでいきます。」
続いて『「ヒバクシャ国際署名」をすすめる長崎県民の会』の田中重光共同代表が「被爆者の訴えを受けとめた国・地域が作り上げた歴史的な快挙」と挨拶しました。
朝長万左男共同代表は「今後の闘いはこれまでと比べると数倍厳しいが、条約締結国が 180、190 になることを願って運動を続けたい。」と挨拶しました。
そのあと「ナガサキ・ユース代表団」の第6・7期生を務めた中島大樹さん、第 9 期生の大園穂乃佳さん、第 23 代「高校生平和大使」の大澤新之介さん、大隈ゆうかさんがそれぞれの活動をもとに若者へ、核兵器禁止条約、核廃絶の思いを広めていく決意を述べました。


そのあと、田上富久・長崎市長と髙田明氏(ジャパネット創始者)は「いかそう核兵器禁止条約」のテーマで、中村桂子・長崎大学准教授のコーディネートで対談が行われました。
田上市長は「応援してくれる人を増やそう、条約に参加する国を増やそう、良い議論をして中身を詰めていこう。」と話しました。


高田明氏は「条約発効は大きな一歩。さまざまな方法で皆さんに知ってもらうこと。伝わる工夫を。」と話し、中村桂子氏も「先人たちの積み重ねたものに、私たちも新しいことをやっていこう。」と話しました。
明るい 3 名の方々の力強い発言に元気が出たという声が寄せられました。
最後は東京、広島、長崎の登壇者、事務局も並び、東京の林田光弘さんが呼びかけて、決めポーズの指差し「核廃絶へすすめ!」で終了しました。


1月の事務局日誌

5日(火) 仕事始め
8日(金) 新聞発送
12日(火) 第 59 回国際署名事務局会議
13日(水) 放射線影響研究所会議オンライン
22日(金) 核兵器禁止条約発効記念イベント
23日(土) 核禁条約発効オンラインイベント
26日(火) RECNA 研究会オンライン
27日(水) 「平和の誓い」審議会

 

2月の予定

5日(金) 原爆資料審議会署名中央連絡会・オンライン
9日(火) 三役会議
15日(月) 新聞発送、被爆者 5 団体会議
16日(火) 第 60 回国際署名事務局会議