2017年12月10日発行の新聞『被団協』410号の内容をご紹介します。

日本被団協九州ブロック相談事業講習会

11月26日(日)14時より宮崎市の青島リゾートホテルで117名の参加で開催されました。宮崎の被爆二世の巴医師の講演「被爆者の高齢化に伴う不安」、日本被団協の木戸季市事務局長の「これからの被団協運動について」、また日本被団協中央相談所委員会の原玲子委員の「被爆者相談と介護保険」はわかりやすく、元気の出るお話でした。
長崎から14名が参加して学びました。
夜には九州各県から集まった被爆二世15名ほどで交流会を行いました。原委員の「被爆二世の健康問題と運動について」の話をもとに二世の要求として二世健診の問診では医師に話を聞いてほしい、受診期間が短すぎるなど問題点が出されました。
(会長・田中重光)


厚労大臣定期協議

 

112月4日午後5時半、厚労省で全国から集まった被爆者や二世など80名が見守る中、加藤勝信厚労大臣と日本被団協代表団、原爆症認定集団訴訟原告団、弁護団が協議を行いました。
長崎被災協の森内實副会長は全国原告団副団長として「当時の麻生総理との確認書のとおり、裁判をしなくて良いようにするべきだ。」と強く訴えました。しかし、大臣は「積極認定の基準で認定される人は確実に増えている。日本被団協の提言の原爆症認定制度に変えるつもりはない。」としました。原爆症と認定された被爆者の健康状況届の件で固定的な病気や末期の悪性腫瘍などの場合は届不要など考慮してほしいという点には理解を示しました。
また日本被団協、弁護団が粘り強く要請したため、初めて被爆二世健診の問題点などを被爆二世の事務局長の柿田富美枝が発言しました。大臣は「放射線影響研究所の調査では被爆二世に影響は見られない」とし、「ガン検診も考えていない。」としました。ただ「二世健診で丁寧な問診を行うよう指示する。」「健診期間、医療機関について全国の調査をする。」と答えました。
(柿田富美枝事務局長)


厚労省前座り込み

12月6日午後2時より、厚生労働省前で座り込みが約60名の参加で行われました。長崎から被災協の田中安次郎評議員と堀洋美事務局員が参加しました。
この座り込みは、先月28日に判決が出た広島のノーモアヒバクシャ訴訟で全面敗訴の結果を受けてのものです。
厚労省との交渉には長崎の2名も同席することができました。交渉では要望書の読み上げのあと、原告が納得できない判決内容について訴えました。
「被爆者に敵対するような判決、確認書を履行しないための理屈作り、もっと血の通った行政を…」等、厳しい意見が出されました。田中氏にも発言の機会があり、「司法が時の政権に忖度している。今、長崎でも同じような裁判が行われている。私たちは負けません。」と述べました。
最後に厚労省側から「事情、趣旨は理解できました。上司に報告します。」との言葉に、「回答はいつになるのか」「大臣にも話が伝わるのか」と詰め寄る場面もあり、「原告と被告の関係なので…」と言葉を濁しました。この判決が、長崎を始め他の裁判にどのように影響していくのか見守っていくと同時に、裁判の傍聴など多くの人の支援が必要だと感じました。    (堀洋美事務局員)


二世の会・諫早 百日紅公園の清掃活動


11月26日、朝から雨模様でしたが 活動開始の直前に雨が止みました。諫早こども劇場やウエスレヤン大学の皆さんは 初めての活動となるため 怪我をしないようにと 高屋副会長が挨拶し、雑草を刈る人 それをまとめる人 そしてそれを袋につめ込む人という流れが自然に形となり、スムーズに清掃が進んでいきました。清掃の合間には 途中手を休めて、72年前、諫早で被爆者の救援活動が行われ、亡くなられた方々を公園で火葬したことを 一緒に振り返り 想像したりして もう二度とあの惨劇が起こることがないようにとの思いを語り合いました。
今後も このような交流活動を続け広げ、多くの人々に核兵器は人類の未来に必要ないということを 伝えていきたいと思います。          (二世の会事務局長  大宮美喜夫)


二世の会・長崎 被爆体験講話を学習

12月2日(土)16時から二世の会定例の学習会を行い
ました。今回は、一緒に活動している長崎被災協の森内
實副会長の被爆体験講話を聴きました。
8歳の時、自宅(長与村)近くで被爆。その後、長崎で被爆した家族や親戚が森内さんの自宅になんとか生きて逃げてきたが次々と亡くなっていった様子や、
母親と一緒に入市した時の様子などわかりやすくお話しして下さいました。勉強会の後18時から、
二世の会、長崎被災協合同の望年会を行いました。いつもお世話になっている報道関係の方々も参加していただき、総勢29名での賑やかで楽しい会になりました。
(会長・佐藤直子)


事務局日誌

11月4日(土)長崎県民の会1周年つどい
渡邊千恵子さん墓前報告会(田中)
11月7日(火)ノーモアヒバクシャ訴訟
11月10日(金)新聞発送
11月11日(土)被爆二世の会・長崎講演会
11月12日(日)安保法違憲講演会、9条の会講演会
11月17日(金)偲ぶ会資料とじ作業
11月18日(土)谷口稜曄さんを偲ぶ会
11月22日(水)原爆被災資料審議会(田中)
11月26日(日)~27日 九ブロ講習会・宮崎
二世の会諫早・清掃活動
11月29日(水)深堀好敏氏長崎新聞社文化章授賞式(田中、森内)
11月30日(木)被団協代表理事会(横山)


これからの活動

12月1日(金)中央相談所委員会( 〃 )
スーザン・サザード氏(作家)来訪
12月2日(土)土山先生偲ぶ会(森内、柿田)
被爆二世の会長崎・学習会、二世の会・被爆者・マスコミと望年会
12月3日(日)ノーモアヒバクシャ全国弁護団会議(森内、柿田)
12月4日(月)厚労大臣定期協議(  〃   )
12月6日(水)厚労省前座り込み(田中安、堀)
被爆体験者・放射線影響研究所交渉(田中)
12月8日(金)平和を求める元軍人の会(米国)来訪、
不戦のつどい
12月9日(土)違憲集会13時半~市民会館前広場
12月12日(火)新聞発送
12月14日(木)署名事務局会議13時半
12月19日(火)平和行進部会(森内)
12月21日(木)医福懇世話人会14時
12月26日(火)ヒバクシャ訴訟10時半~
街宣16時~ 浜クロス前
12月28日(木)仕事納め
1月9日(火)仕事始め
(仕事始めは本来1月6日ですが、土曜日、祝日のため2018年は1月9日からとなります。)