2018年2月9日発行の新聞『被団協』412号の内容をご紹介します。

これからの被災協の組織について

1 月 22 日(月)14 時~16 時、被災協 2 階会議室で第 4 回理事会が開催されました。
理事は現在 12 名ですが、このところの厳しい寒波で体調を崩す人が多く、この日は理事会成立の人数である過半数の 7 名が出席しました。
被爆者の願いである核兵器廃絶、ヒバクシャ国際署名の運動、そして原爆症の認定を求めるノーモアヒバクシャ訴訟について、意見を出し合いました。
最後に田中重光会長より「サポーター制度」について提案がありました。被災協に協力したいという思いのある方々にサポーターとして被災協の活動に参加してほしい、運動を広げていきたいというものです。
理事会ではサポーター制度を創設する事に全員賛成です。ただ具体的な内容については時間をかけて話し合っていこうということになりました。
今、考えられるサポーター制度は、被災協を支援してくださる方々での別枠の組織ではないだろうかという意見が多く出されました。
現在、被災協の支部の中にも解散や休眠状態の支部がありますが、大村や諫早では二世の協力を受け、再 結成しました。
その活動に学び、他地域でも組織の再 結成、活性化を図れるよう知恵を出し合って進めていかなければなりません。
また被爆体験の継承について、重要性を再確認し、これから二世を含め、被災協の大きな事業として位置づけて考えようなどの意見が出され、継続して論議していきます。
高齢化する被爆者の方々をひとりぼっちにせず、また被爆地長崎の被災協をどのようにして守っていくのか、支えてくださる方々にはどのような形で参加して もらうのか、被爆体験の継承をどのように進めていくのか、考えなければいけない課題がたくさんあります。


ノーモアヒバクシャ訴訟
次回は 2 月 26 日(月)9:45 長崎地裁集合
本田孝也医師が証言、ぜひ傍聴支援を!!

2 月 2 日(金)13 時半~長崎地裁で原告、国側の医 師の証人尋問がおこなわれました。
「ノーモアヒバクシャ訴訟」は原爆症の認定申請で却下された被爆者の裁判で、全国で 121 名の原告、長 崎では 9名がたたかっています。(1 名は特殊な事例のため、この日、結審しました。)
国側の医師は舌ガンの専門家でしたが、「原告 Aさんの舌ガンは生活習慣、嗜好によるもので放射線の影響については考えなかった」とし、放射線の影響が低年齢で被爆した人たちほど大きいという論文について聞 かれ、「知らなかった」と述べました。証人として出廷する国側の医師の対応に「無責任だ」と傍聴した被爆者たちも怒っていました。
2 月 26 日(月)は長崎県保険医協会・会長の本田 孝也氏が原告側の証人として法廷に立ちます。
9 時 45 分、長崎地裁 1 階ロビー集合、ぜひ傍聴支援をお願いします!!


ICAN フィン事務局長崎で語る。

ノーベル平和賞を受賞した ICAN のベアトリス・フィン事務局長は長崎大学の招きで来日し、1 月 13 日(土) 長崎原爆資料館ホールで長崎大学主催「ノーベル平和 賞受賞記念 特別市民セミナー『核兵器禁止条約をど う生かすか?~ナガサキからのメッセージ~』」に出席 しました。パネル討論にはフィン氏と朝長万左男・核 兵器廃絶地球市民長崎集会実行委員長、川崎哲 ICAN 国 際運営委員、今西靖治外務省軍縮不拡散・科学部軍備 管理軍縮課長がパネリストで参加しました。
フィン氏は核兵器の非人道性を訴え続けた被爆者の証言活動を高く評価し、「被爆者なくして核兵器禁止条 約は生まれなかった」と語り、被爆者に謝意を表しま した。また、「核兵器の脅威をどの国よりも知っている日本は核の傘に入るのではなく、核廃絶のリーダーに」 と述べました。

会場では高校生から被爆者まで次々に質問が出て、 熱気あふれるセミナーとなりました。外務省へ「なぜ 核禁止条約に参加しないのか」「オブザーバーでも良いので会議に参加すべきではないか」「核の傘と唯一の被爆国は矛盾するのではないか」などの質問が相次ぎました。フィン氏は市民社会が声を上げることの重要性を述べ、草の根での取り組みを広げ、核禁止条約に日本政府が参加するよう迫っていこうと訴えました。


二世の会・長崎の学習会

1月21日(日)10時~正午、被災協地下講堂で二世の会会長の佐藤直子さんの家族証言を二世たちが見て聞いて学習しました。
被災協の森内副会長や語り部の方々も参加しました。「心に響いた」「とてもわかりやすい構成で工夫されていた」「二世に頑張って継承してほしい」など意見が出されました。
このような学習会にはもっと参加者を増やすよう早めのPR活動をなどの意見が出されました。
マスコミの方々から、二世による被爆体験の継承について励ます声が寄せられました。


事務局日誌

1月 5日(金)被爆者4団体、市長へ要請
1月 8日(月)成人の日署名活動
1月 9日(火)仕事始め 県民の会・記者会見
1月 12日(金)新聞発送
1月 13日(土)ICANフィン事務局長講演会、レセプション
1月 15 日(月)三役会議
1月 17 日(水)ラコープより新年挨拶来訪
1月 18 日(木) 署名事務局会議
1月 20日(土)核兵器廃絶研究センターRECNA講座
1月 21日(日)「二世の会・長崎」佐藤直子会長・家族証言
1月 22日(月)第4回理事会
1月 26日(火)「ヒバクシャ国際署名」街頭宣伝
1月 30日(火)安保法違憲訴訟


これからの活動

2月 2日(金)ノーモアヒバクシャ訴訟13:15
2月 3日(土)九州ブロック二世学習交流会in福岡
2月 6日(火)被爆者5団体記者会見・トランプ大統領へ抗議
2月 7日(水)署名県民の会事務局会議
2月 7日(水)~8日(木)日本被団協代表理事会(横山)
2月 9日(金)新聞発送
2月 11日(日)井原東洋一氏叙勲祝賀会(田中)
2月 17日(土)県民の会髙見大司教・朝長共同代表対談つどい
2月 21日(水)~22日(木)県委託事業独居被爆者訪問・壱岐市
壱岐市役所訪問(横山・柿田)
2月 26日(月)ノーモアヒバクシャ訴訟9:45
ヒバクシャ国際署名」街頭宣伝16時浜クロス前